先日、とっても思い出深い案件が特許査定になりました。
そう、あの東日本大震災の日、まさに揺れているときに弊所で打合せをしていたのです。
当時、特許事務所を開業して2ヶ月、仕事は殆どない状態でした。
そんな中、知人が勤める会社からご依頼頂いた案件。確か、弊所で2番目に受任した案件でした。
打合せが終わり、「大きな地震だったけれど電車は大丈夫かな~」なんて言いながらも、お客さまは帰路につきました。
でも、ご存じのとおり、首都圏の電車は全てストップ。私がそれを知ったのは、自宅に帰ってから。
慌ててお客さまの携帯電話に連絡をすると、やはり帰れなかったようで、ホテルも取れず喫茶店にいるとのこと。
喫茶店で一晩過ごすのはさすがにキツイということで、弊所に来て頂きました。
折角なので打合せを再開し、夜中までディスカッション。弊所には毛布くらいしかありませんでしたが、お客さまには弊所に泊まって頂きました。
そのときの案件が特許になったのです。
喜びもひとしおです。
もちろん、その会社とは、今でもお付き合いさせて頂いています。
そんな思い出話でした。

