この4月から、特許異議申立て制度がスタートします。
特許異議申立て制度は以前にもあったのですが、平成15年法改正で特許無効審判制度と統一される形で、一旦は廃止されました。
しかし、諸々の事情により復活することになりました。
特許無効審判は、当事者対立構造をとり原則口頭審理を行うのに対し、特許異議申立ては、書面審理で終わります。
匿名での特許異議申立てはできませんが、異議申立て自体は誰でもできるので、ダミーの申立人を使うことで、実質的な申立人を分からなくすることも可能です。
なので、この制度を使いたがる企業が多い(当然にダミーの申立人を使う)と言われています。
ダミーの申立人としては、あくまでも噂でしかありませんが、以下の人を利用することが多いようです。
(1)申立企業の社員、その家族・親戚など
(2)代理人自身、その家族・親戚など
(3)代理人事務所の従業員、その家族・親戚など
ある企業から特許異議申立てを(実質的な)代理人として受任する場合、当然、ダミーを誰にするかという話になります。
(1)であれば関知するところではありませんが、(2)(3)を要望されることもあるでしょう。この場合、注意が必要です。
(a)ダミーの氏名・住所・電話番号等の個人情報がオープンになる
(b)特許庁から書類が届いたり電話がかかってくることもある
(b)特許庁から書類が届いたり電話がかかってくることもある
(c)被申立人が探偵等を使って誰のダミーか調べる可能性がある
(d)弁理士でないダミーが報酬を受け取ると弁理士法違反(?)
(e)その企業から特許出願等の依頼を受けにくくなる
(a)~(c)については、ダミーをお願いする人にちゃんと説明する必要があります。しかし、(d)の可能性を考えると報酬ゼロにせざるを得ませんので、それで受けてくれる人がいるかという問題もあります(家族等であればゴリ押しできるでしょうが)。
(e)は、要するに、企業は(実質的な)代理人との繋がりを知られたくないので、将来を含めてその事務所に仕事を依頼しにくいようです。
デメリットだらけです。
ダミーの手配まで要望されるなら受任したくない...というのが今の正直な印象ですが、そうも言っていられないでしょうし。
どんな場合に受任するか(受任しないか)、ちゃんと受任ポリシーを決めておかなければいけませんね。

