どの業界も多かれ少なかれ同じだと思いますが、弁理士業界でも価格破壊が起きています。
ビックリするくらい安い手数料を設定している事務所が増えています。私の感覚からしたら考えられないくらい激安です。
で、そういう事務所は、安さを売りにネットで広告を出したりして仕事を集めているようです。
そうなると困るのが、(特に新規の)お客さまに「ネットだともっと安い事務所があるようですが」と言われること。
私は、基本的には激安事務所と価格競争をするつもりはないので、「そちらを利用されたらいいと思います」と申し上げるスタンスでいるのですが、果たして本当にそれでいいのか。
その人(会社)は、ネットで激安事務所があることを知っているにも関わらず、そこに依頼せずに私(弊所)に問合せを入れているんです。
要するに、「安いところは安いなり」と不安に思っているのです。現実にそういう側面は多分にあると思うので、「何が違うのか」をしっかり説明して不安を解消して差し上げるのが本来の姿のようにも思います。
ただ、私自身は激安事務所を使ったことがないので、なぜそんな激安にできるのか正確には分かりません。なんとなく予想はできますが、それを事実のように説明する訳にはいきませんし、そもそも同じ弁理士がやっている仕事を悪く言いたくない。
面倒くさいから、値下げしちゃおうかと考えるときもあります。
でも、既存のお客さまからは、現在の手数料をお支払い頂いているんです。そうであれば、「単に」値下げすることを既存のお客さまに対してどう説明するのか。そのお客さまは高い手数料を支払ったことに納得できるのか。
そう考えると、やはり、安易な値下げには踏み切れないという結論に至ります。
難しいです。
難しいです。