何度となくブログで書いていますが、弊所では、他の事務所から特許翻訳を請け負っています。


一般論からすれば、私の低い英語能力で翻訳を仕事にすることなど無謀な話です。でも、特許翻訳で翻訳する明細書は技術論文みたいなものですし、特許請求の範囲の英語は独特の言い回しがあるものの特に難しくないので、技術的なバックグラウンドと特許実務経験を持っていれば、何とかなります。


実際に、昨年は、弊所の売上のかなりの部分を特許翻訳が占めています。



一方、弊所は特許事務所ですので、弊所のお客様自身が外国出願をすることもあります。その際には、特許翻訳が必要になることが多いです。


開業当初、他の事務所から特許翻訳を請け負うことで翻訳の経験を積んでおけば、いざ弊所のお客様が外国出願することになって特許翻訳が必要になったときには翻訳を外注しなくて済む...翻訳料を丸々貰える...なんて皮算用をしていました。



で、最近、お客様から外国出願のご依頼を頂戴し、特許翻訳が必要になったのですが...翻訳を外注することにしました


自分で翻訳する時間的な余裕がなくなった...いや違いますしょぼん


自分で翻訳する自信がなくなった...いや違いますにひひ


そうではなくて、私1人の目でしかチェックされないことに不安を感じたからです。



他の事務所から請け負ったケースですと、私が作成した翻訳文を他の事務所の担当者がチェックするはずです。すなわち、技術的なバックグラウンドと特許実務経験を持っている2人の目でチェックされることになります。なので、誤解やミス等があっても修正される可能性が高いです。


しかし、弊所のお客様のケースですと、私1人の目でしかチェックされません(もちろんお客様にはチェックして頂きますが)。1人で何度もチェックする等のやり方はあるかもしれませんが、それでも2人の目でチェックされた翻訳と同じ品質を保てるかというと微妙...いや難しいと判断しました。



幸いにして、私より技術的なバックグラウンドを持っていそうな翻訳者を知っていたので、その人に翻訳を依頼し、それを私がチェックすることにしました。


弊所の経費は嵩むことになりますが、それがお客様にとってベターであると思いますし、自分以外の翻訳者が作成した翻訳をチェックすることで、私自身も勉強になると思います。


当初の皮算用が狂ってきていますが、仕方ないですね汗