特許事務所の最も重要な仕事の1つが「期限管理」だと思います。


特許庁への手続き期限で言えば、優先権期限、出願審査請求期限、補正&意見書提出期限、審判請求期限、登録料納付期限、維持年金納付期限、更新登録申請期限など。これ以外に、お客様の事情により、出願期限や案文送付期限が設定されることもあります。


また、特許庁へ手続きをする場合は、弊所での作業時間を考慮して実際の特許庁期限よりも何日か前にお客様から指示を頂く期限を設定します。さらに、また、外国出願のように外国代理人を使っている場合は、さらにその外国代理人の作業時間を考慮した前倒しの期限が設定されることも多いです。



ということで、1つの手続きに関し、2つとか3つとか4つとか期限が設定されることもよくあります。



しかも、その期限には、徒過したら取り返しがつかない期限(多くの特許庁期限など)、徒過すると信用を失う期限(お客様が設定した納品期限など)、少しなら徒過しても何とかなる期限(弊所期限、外国代理人期限など)、単なる目標期限など、いろいろなタイプがあります。


さらに、その期限が延長可能か不可か、延長するには事前手続きが必要か否か、多少なりとも余裕を持った期限なのかギリギリの期限なのか、なども把握していなければいけません。



私は、お恥ずかしながら、未だにエクセルとリアル手帳で期限管理をしています。ただ、案件の数も少しずつ増えてきましたので、近いうちに特許管理システムでも入れようと思っています。


ただ、これだけイレギュラーな情報を盛り込んで管理するのには、リアル手帳が一番だと思っています。どんなに高価な特許管理システムを導入しても、リアル手帳での管理だけは止められないだろうな。