先日、久しぶりに意匠のお仕事を頂戴したので、その図面を作成していました。昨日、お客様に願書と図面の案文をお送りして今は一段落しています。


最初は外注しようかとも思ったのですが、試作品は手元にありますし、それほど複雑な形状ではないので、自分で作成することにしました。


パワーポイントを使って...



今回の場合は、試作品が手元にありますので、まずその試作品を写真にとり、パワポのスライド上に置いて、その上から直線や曲線で大雑把になぞっていきます。なぞるときは色つきの線にすると見やすいですね。


なぞり終わったら写真を削除して、今度は試作品を横目に見ながら、形状を修正していきます。一番使うのは、曲線の「頂点の編集」ですね。あと、同じ形状と思われる部分については、1つ作った後にそれをコピペをして、「上下反転」や「左右反転」で配置していきます。


そこまで終わったら、実際に印刷してみます。もちろんパワポでは最大まで拡大表示して作業するのですが、それでも印刷してみると少しズレていたりイメージが違ったりします。なので、それを修正して仕上げていきます。



パワポで作図と言うとちょっとビックリされるかもしれませんが、意外と何とかなるものです。意匠の図面に芸術的な要素は要らないですし、もともと私は細かい作業が得意なので、特に苦になりません。というか、結構楽しくやっています。


私の専門は化学だということもありますが、特許の必要な図面が難しいことは殆どありません(これまで自分で作図できなかったケースはありません)し、意匠だとさすがに難しい場面もありそうですが、そのときは外注すればいいので、パワポが使えれば十分だと思っています。



それよりも、どんな図面が必要と考えるか、そちらの方が重要です。今回は、六面図以外に、切断部端面図が2枚と、部分拡大図、さらに機能を説明する参考図を作成しました。


どんなに美しく、また効率よく図面を作成しても、その図面から意匠が正確に特定できなければ意味がないからですからね。