私は、10年ほど前まで茨城県の日立市に住んでいたのですが、冬の季節になると「干しいも」のことを思い出します。12月ごろになると、近くのスーパーでも売られるようになりますし、東海村やひたちなか市になんかでは直売所もオープンしますので、よく買いに行ったものです。
干しいも(「乾燥いも」とも言い、地域のマラソン大会で完走すると貰えます(笑))は、その名のとおりサツマイモを干して乾燥させたものです。ただ、カラカラまで乾燥させるのではなく、適度に水分を残した状態になっているので、ちょっとねちょねちょ(ベタベタ)しているのですが、この食感がまた絶妙なんです。もちろんサツマイモの甘みもバッチリです。
火であぶると甘みが増して美味しいと言われていますが、私個人的には、そのままの方が好きですね。少し時間が経ってしまって固くなってしまったときには火であぶるようにしています。
そんな干しいもですが、だいたい市場に出回っているのは「玉豊(たまゆたか)」という品種の干しいもで、黄緑~黒褐色といった少し怪しい色をしており、白い粉が吹いているものもあります。ここら辺(埼玉)のスーパーでもたまに見かけますね。これはこれで美味しいです。
でも、私のお気に入りは「いずみ」という品種の干しいもで、玉豊よりも黄色っぽくて、甘みが格段に強くて美味しいんです(これは個人的な感想です)。ただ、作るのが面倒らしく、農家も自分で食べる分くらいしか作らないので、入手するのが難しく、日立市に住んでいたときには知りませんでした。
そのことは、茨城を離れた後に友人を通じて知ったのですが、それ以降、その友人が毎年「いずみ」を探して入手し、我が家に送ってくれます。なので、我が家では、毎年のように希少価値の高い「いずみ」を堪能しています。
ところが、今年は送られてこなかったのです。茨城県の北部は東日本大震災での被害も大きかったし、生産量がさらに減って入手が難しかったのかな~なんて思っていたのですが、どうもそうではなかったようです。先日、その友人に会ったときに言っていたのは...放射能を気にするといけないから
私はそういうことを全く気にしない(野菜とか肉とか産地を見ないで買うタイプです)ので、その場でお願いして今年も「いずみ」を送ってもらったのですが、今年は干しいもの売れ行きが全然ダメなようで、「いずみ」も簡単に入手できたようです。
もちろん、放射能検査などもやっているのに...まさしく風評被害ですね。こういうことを気にしない私からすれば、何の根拠もなく買い控える消費者心理って全く理解できないのですが、これが現実のようです。生産者はたまったものではないですね。
ということで、例年よりもちょっと遅れましたが、今「いずみ」の干しいもを堪能しています。そういや、送られてきた箱を開けたときにでも写真を撮っておくべきだったですね。「食べたい」気持ちが先行して、写真のことなど頭にも浮かびませんでした(^^ゞ
あっ、ダイエット...それは別の部分で頑張ります!