以前に記事
に書きましたように、先日、八王子にある中小企業の見学会に参加してきました。
見学させて頂いたのは、株式会社エイビットさん と株式会社エリオニクスさん 。どちらも従業員100人足らずの歴とした中小企業ですが、もの凄い中小企業でした。私は、これまで中小企業というと、大手企業の単なる下請け企業か、細々と隙間産業をやっている企業というイメージを持っていましたが、今回の見学会で完全にイメージが変わりました。
上記の2社は、中小企業であることを生かして大手企業と戦っていて、大手企業を市場に参入させない状況や、大手企業を市場から追い出す状況を作り出していました。簡単に言うと、ボロ儲けできる市場には大手企業が参入しますが、わざとソコソコの儲けしか出ない(もちろん中小企業なら十分やっていけるレベル)ように仕上げて、大手企業の参入を阻んでいるんです。
例えば、ある製品が1台3億円で年間100台売れる市場があったとき、その製品を1台1億円で作ってソコソコ儲けが出るビジネスモデルを打ち立てて、市場に参入する。そうすると300億円の市場が一瞬にして100億円の市場に縮小するので、大手企業はやっていけなくなって市場から撤退するそうです。そうなれば、その企業が100億円の市場を事実上独占してしまうことになります。
実質的なポイントは、手がける製品の選択にあるようです。
・他社を圧倒する高い品質の製品
・品質が同じなら圧倒的に安価な製品
・世の中にない製品
ここに狙いを定めています。大量生産・大量消費で経済がグングン成長していた時代は、生産効率を上げてコストを下げることが至上命題でしたので、やはり大手企業の独壇場だったのですが、これからの時代は、ポイントを絞った製品を手がけられる中小企業の方が実は強いのかもしれません。
今回の見学会に参加したことで、中小企業がこれからの産業を支えていく理想像が見えたような気がします。上記の2社のような超優秀な中小企業はまだまだ少ないと思いますが、これからこういう中小企業が増えてきてくれるといいなと思います。そして、そのときには特に知財戦略部分でしっかりサポートさせて頂きたいです。