特許庁HPで公表された論点をみますと、昨日書いた記事にはだいぶ間違った内容がありそうですね。受験指導者でありながらお恥ずかしい限りで...でも自戒を込めて修正せずにそのままにしておきます爆弾



ところで、先日、「中国が中国版新幹線の特許を米国に出願した」という報道がありました。大体が「中国のヤロウが、また日本の技術を盗みやがったな~クソー」という論調です。


でも、これって明らかに誤解ではないでしょうか?



新幹線は、日本の技術者の汗と涙の結晶であることは確かだと思います。でも、その汗と涙の結晶ってもう数十年も前の技術の話ですよね。今更、その技術を米国に特許出願しても、特許になる訳がありません。


そんな無駄な出願を中国がするでしょうか?仮にそうだとすれば、そもそも問題視することもないですね。どうせ特許にならないのですから。



もちろん、中国は「独自技術」と言っています。それに対し、日本側(というか日本のマスコミ)は「パクリ」だと言っています。「独自技術」なのか「パクリ」なのかは実際に内容を確認していないので分かりませんが、どちらにしても、私には日本が「負け犬の遠吠え」をしているようにしか見えません。


中国は、実際に日本から新幹線の技術供与を受けたのでしょう。しかし、その技術をそのまま中国版新幹線に採用したら新たな課題が生じ、その課題を解決する技術を中国が開発したのであれば、その開発した技術は中国の「独自技術」に他なりません。そして、その技術について特許出願をしているのであれば、特許法的には何の問題もないと思います(技術供与時の契約事項との関係で問題があるかもしれませんが)。


また、中国が特許出願している技術は日本から供与された最新技術そのものだとすれば、それは「パクリ」なのかもしれません。でも、そんな最新技術を自ら特許出願もせずに中国に技術供与をしている日本の某企業がお粗末だということです。特許出願を済ませてから技術供与するなんてことは、知財戦略の「基本中の基本中の基本中の基本」です。


某企業の社長が今回の件につき遺憾の意を表明していましたが、世界中に「日本の大企業の社長の無能さ」を知らせてしまっただけではないでしょうか?



5~10年前の中国はそれこそ「パクリ天国」だったかもしれません。しかし、中国は今急速に発展しています。経済や軍事力だけでなく、知的財産に関する意識もです。遅れているのは、日本企業の意識の方です。


中国を叩けば世論が味方に付くからこれは格好のネタだな~くらいしか考えてないんだろうな...マスコミなんてドンッ