先月に我が特許事務所として初めての売上げが立ち、その入金がありました。ちょっとボランティアに近い案件だったので、労力の割には入金が少ないんですが、それでもやっぱり嬉しいものですね。
ところで、昨年分の確定申告では売上げ自体がなかったので何も問題もなかったのですが、今回売上げが立ったことで、その仕訳もしなければなりません。これが中々やっかいでした。分かってしまえば何でもないことないんですが、素人ではそれに時間がかかります。
以下、私自身の備忘録として記載します。
まず、出願手続きをした際に特許庁に印紙代を支払います(実際には銀行の「普通預金」からの引き落としです)。これは、本来は出願人が出願する際に負担するお金ですので、「立替金」になります。
ということで、出願日に以下の仕訳をします。
XX/XX 立替金 a / 普通預金 a
次に、後処理をして請求書を発行します。この請求書では、立て替えた印紙代と代理人手数料の合計額を請求することになります。立て替えた印紙代は上述の「立替金」そのものであり、代理人手数料が「売上高」になります。ただし、これらのお金は後日支払ってもらう代金ですので、「売掛金」になります。
ということで、請求書発行日に以下の仕訳をします。
YY/YY 売掛金 a / 立替金 a
YY/YY 売掛金 b / 売上高 b
そして、後日、実際に銀行の「普通預金」に入金があります。ただし、「売掛金」の合計(a+b)の全額が入金される訳ではなく、売掛金のうち(b×10%)の金額が源泉徴収された状態で入金されます。源泉徴収された金額をどう取り扱うかですが、個人(私)が支払うべき税金の一部に充当されるものとして、「事業主貸」になるようです。
ということで、入金日に以下の仕訳をします。
ZZ/ZZ 普通預金 (a+b×90%) / 売掛金 (a+b×90%)
ZZ/ZZ 事業主貸 b×10% / 売掛金 b×10%
これらを上から下まで合計すると、「立替金」は貸借同額で相殺され、「売掛金」も結局のところ貸借とも(a+b)となり相殺されます。「普通預金」のうち立替金に相当するaも相殺されます。すると、最終的には、
普通預金 b×90% / 売上高 b
事業主貸 b×10%
となります。な~るほど~複式簿記って凄いですね。こういう風に使って初めてその奥深さを理解したアッカーでした。