昨日、弁理士試験予備校での論文ゼミが終わりました。半年間で全24回の長丁場ですので、始まったころは「先は長いな~」と思っているのですが、終わってみると「あっという間だった」という感覚です。毎年そう思っています。



私のゼミでは、「基本的な事項を過不足なく書く」ことを目標にしています。本試験の問題の傾向をみますと、奇抜な論点が出題されることは殆どなく、条文に規定された要件に、問題文に設定された条件をあてはめられるかが主に問われている感じです。


受講生は、基本的には短答試験を突破した方ばかりですので、ゼミで取り上げた基本的な事項は概ね知っているはずなんですが、意外と答案には書けません。


その大きな理由は、答案の書き方を知らないということです。受験生は理系出身の方が多いからかもしれませんが、多くの方は「正しい結論」を追い求め、それを答案に書くのですが、その結論を導き出した「過程」や、そうすべき「理由」についてはフォローできていません。


でも、論文試験では、なぜそう判断するかを聞いていると思われます。「結論」だけが書いてあり、それを導き出した「過程」や「理由」が書いていない答案は、そもそも「論文」とは呼べないものであって、マークシートの答案と大差ないことになります。それでは得点は伸びません。



それをゼミでは徹底的に矯正しています。なかなか一朝一夕にはいかないんですが、今年の受講生もよく頑張って付いてきました。どの受講生も、ある程度は何を書くべきか理解できてきたと思います。


あとは、これまで習得した「力」を確実なものにして、「実力」にしていく必要があります。これには徹底した復習しかありません。


試験の当日は、平常心で答案を書くことは難しく、ゼミや答練では書けていたことですら当日は書けないことも多く、必ず何か余計なことをしてしまいます。これを少しでも食い止めるために、少なくとも覚えたことは「目をつぶっても書ける」と言えるくらいまで体に覚え込ませる必要があると思います。



論文試験まで3ヶ月余り、受験生の皆さんには本当に頑張って欲しいです。悔いの残らないように!