前回の続きです。



「え?」



突然の告白に動揺が隠せない。今までの生活でそんな素振りなかったから。頭の中が「?」で埋め尽くされる。



うまく言葉が思いつかず、黙り込んでしまう。すると急にひかるの表情が真剣な顔からいつものおちゃらけた笑顔に戻った。



「ふふふ、嘘です。」

「えっ、」

「本気にしました?」

「い、いやするでしょ!もお~」

「ふふ、ごめんなさ~い。」

「先に寝ますね。」

「えっ、うん、わかった。おやすみ。」

「揶揄ちゃってごめんなさい。おやすみなさい。」









in会社



はあ~、どうしよう。渡邉部長の件もあるし、昨日のひかるも嘘とかなんとか言ってたけど、それも嘘っぽいし。



そのことばっかり考えちゃって仕事に集中できない。はあ~。



「由依ちゃん、どしたん?そんなため息ついて。」



後ろから声をかけられ、振り向くとみいちゃんがいた。



「うう、みいちゃ~ん。どうしよ~。」



なんて答えになってないことを言いながら私の目線ちょうどにあるみいちゃんの腰にしがみついた。



「おぉ、どしたどした。」



私の気持ちを落ち着かせるように、頭に手を添えられぽんぽんとされる。もうそろそろお昼休憩だからみいちゃんに相談してみよう。



「あのね、相談したいことあるから、きょうn「小林さん。ちょっと例の件で話あるから、来て~。」



「お、由依ちゃん呼ばれてんで。さっきなんて言おうとしてたん?」



渡邉部長じゃん。例の件ってまだ一週間たってないのに。



「みいちゃん。今日の夜空いてる?相談したいことあって」



「ん、全然いいで。じゃあ仕事終わったら由依ちゃんのとこ来るな~。」



「うん。ありがとう。」





in屋上



屋上にあるベンチに二人で並んで座る。



「あの渡邉部長、例の件って」



「小池さんと付き合ってるの?」



「え?」



「さっき。ベタベタくっついてたじゃん。」



なんだか少し拗ねているように聞いてきた。もしかして嫉妬?



「いえ、付き合ってませんけど」



「じゃあ、今付き合ってる人っている?」



そう聞かれたときひかるの顔が思い浮かんだ。いや、別に付き合ってるわけじゃないし。



「特には。」



「はあ~~~、よかった。」



「え、それを聞くために呼び出したんですか?」



「うん、それもあるけど。じゃん!見てこれ!」



「お弁当ですか?」



「そう!由依ちゃんのために作ってきたの!」



まさかお弁当を作ってくれるとは。しかも呼び方変わってるし。



「食べてみて。」



「はいっ、いただきます。」



渡邉部長が神妙な面持ちで見つめてくる。一口頬張ってみる。



「おいしい、すっごくおいしいでふ。」



「あはは、ホント?」



「はい!」



「いっぱい食べて。」



「ちょっと、何してるんですか?」



今屋上には私たちの二人しかいないはずなのに、馴染みのある声が聞こえてきた。



「ひかる!何でここにいるの?」



「お二人が屋上に行くところが見えたんです。」



私と話しながらも、ひかるはどんどん渡邉部長に近づいていく。



「えっと、あなたは確か、」



「デザイン科の森田です。」



「あぁ!そうそう由依ちゃんと一緒に住んでる子でしょ。」



「そうです。この際だから言いますけど、由依さんから手を引いてもらえませんか?」



「手を引く?」



「由依さんが嫌がってるの分かんないんですか?」


 

 

「いきなり手作り弁当なんて重いに決まってるじゃないですか。」



「え、由依ちゃんそうなの?」



「え、あ、いやそういうわけではなくって、」



「渡邉部長に由依さんは守れません。」



「もしかして、あなた」



「はい、私は由依さんのことが好きです。たとえ相手が部長でも絶対に由依さんは渡しません。」



「ちょ、ちょっと二人とも!」



キーンコーンカーンコーン



「13時だ。仕事に戻ろう。」



「はい、そうですね。」



お昼休憩終了のチャイムと同時に二人は大人しく帰って行った。



「も~、なんなの。」











inみいちゃん宅



「てことがあってさ、もおどうしよう。」



「それにしてのすごいな!由依ちゃんモテ期ちゃうん?」



「そんなの困るよ~」

「好きとかもわかんないのに」



ソファを背もたれに床に座り、話をみいちゃんにひたすら聞いてもらった。



「う~ん、じゃあさ。」



「え、」



突然みいちゃんが私の足に跨ってきた。みいちゃんの両手が私の頬を包む。



「由依ちゃんは私とキスできる?」



「そ、それは。」



「じゃあ、渡邉部長とひかるちゃんはどう?」



「そんなの分かんないよ。」



みいちゃんに聞かれたとき、とっさに誤魔化してしまった。ホントはひかるの顔が頭に浮かんだんだ。









in自宅



「ただいま~。」



いつものように靴を脱ぎながらひかるに声をかけるが、返事が返ってこない。



「ひかる~、居ないの?」



部屋に上がりひかるを探すと



「あっ、いた。」



「ねちゃったか。」



どうやらひかるは先に眠ってしまっていたみたい。



さっきのみいちゃんの言葉を思い出す。ひかるが寝ているベットの横にしゃがみ込む。



あの大きい目に気を取られがちだが、近くで見るとまつ毛長いな。鼻もすごく綺麗だし、唇も、、、



吸い寄せられるようにひかるの唇に自分のを重ねてしまった。



やらわか。数秒してから顔を離す。



「由依さん。」



「うわっ、起きてたの。」



完全に寝ているものだと思っていた。



「物音で起きました。」

「由依さん、どうしてキスしたんですか?」



「みいちゃんに好きとか分かんないって相談したら、その人とキスできる?って聞かれて、、」



「由依さんは私とキスできたってことですよね?」



「うん。」



「じゃあ私のこと好きってことですか?」



「、、わかんない、」



「、、、、」



「でも、もう一回したら、分かるかも、、、」



「~~~っ、」





今回は森林になりましたが、いつかりさぽんの作品も書けたらいいなと思っています。