この黒い鉱物。
名前は比較的有名だと思いますが「鉄重石」になります。
正確には鉄ではなくタングステンという希少金属を主体とする鉱物です。
脈石中にみられることが殆どですが、
晶洞性が強いと美しい自形結晶をしていることがあります。ヽ(゚◇゚ )ノ
輝安鉱をもっと黒くしたような感じですね。(。・ω・)ノ゙
まあ、個人的には副産物的な扱いになってしまいますが・・・
自形をしているものはこれが初めてで、
やっと持って帰れるレベルを見つけた次第です。(∩・∀・)∩
「タングステン鉱」
「鉄重石」
「鉄マンガン重石」
「鉄マンマン汁石」
などなど、
本鉱には色々な呼ばれ方があります。(*゚ー゚*)
古い人は「タングステン鉱」や「鉄マンガン重石」。
ちなみにタングステンの元素記号は意外も意外で「W」ですw
まあ、それはいいとして・・・
「タングステン」というとあれですよ、
古くから兵器や工業において極めて重要な鉱物資源として君臨してきました。(・・。)ゞ
有名な用途でいえば徹甲弾や掘削機の先端などに用いられています。
つまり第二次大戦以前から重要な鉱物資源だったわけですが、
当時から日本国内の資源量は数十年分もありませんでした。(・・;)
というか他の殆どの鉱物資源埋蔵量が、
数年~よくて数十年分しか埋蔵されていませんでした・・・
それはつまり、
日本国の発展はあと数十年持たないぞということです。
(資源調査や掘削技術が未熟だったため、現在より少なく見積もられていたこともある。)
その事実は明治から昭和初期の政府もよく調査して知っていましたから、
当然ロシアやアメリカなどの資源大国より強い危機感を持っていたわけです。
遼東半島や朝鮮併合や満州国や大東亜共栄圏と称した南国の植民地化は、
全て石油資源やレアメタルをはじめ鉱物資源を求めての侵略行為です。(´・ω・`)
列強国が鉱物資源の覇権争いに決着をつけようとしたのが、第二次世界大戦だったというわけ。
もちろん鉱物資源は現在でも重要ですが、
当時は今よりはるかに戦略物資としての色が濃かったのです。
でも、
自国で殆どの資源をまかなえるのは、
今も昔も地球上でロシア、アメリカ、中国、イギリス(植民地)だけです。
日本だけでなく海外のほかの列強も同じ境遇でした。
で、
この教科書にあった風刺画ですよ。
(あ~それめっちゃ落書きした~とかそういう話じゃないからね!)
最期の資源フロンティアである中国が一斉に狙われたという始末。
列強間でギクシャクが増していき・・・
ロシアやアメリカの覇権争いも激化し・・・
まあ皆さんも中学校くらいで習ったと思うので、
これ以上は各々の記憶におまかせします。m(__)m
現在の世界が一応平和なのは、
「核兵器の抑止があるから~!」とかではありませんね。
鉱物資源という視点でみれば兵器なんて腹の足しにもなりません。
結局は資源大国であるロシア、アメリカ、中国、イギリス(の植民地)が、
世界各国に鉱物資源(レアメタル)を融通してくれるおかげであります。(´・ω・`)
実際に現在のタングステンの産出も8割が中国なのである…
…しぇいしぇい。(/ω\)