短冊ストーリー【前編】のつづきです。
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ある時、私は母から少々変わった依頼を受け
ました。なんでも、「自室にある風鈴の短冊
がちぎれてしまったから、新しいものを作っ
てほしい」とのこと。私は、これまで風鈴の
短冊など、作ったことはありませんでした。
「一応、短冊作りの参考に」と、ちぎれて
しまった元の短冊を母から受け取りました。
寸法を測ると、何と「しおり」作りのために
試作していたものと、ほぼ同じ大きさでは
ありませんか。
「これは使える」と思いました。
更に言えば、風鈴と和柄は、きっと相性が
良いだろうと思いました。というわけで、
物は試しと、風鈴に「しおり」の試作品を
取り付けてみることにしたのです。
△写真は、麻の葉柄(すおう色)。
我ながら、中々いい出来ではないかと思い、
依頼者である母のもとに、数種類の試作品
を携えて行きました。
結果的には母の反応も上々で、私の作った
短冊の試作品から1つ、母に進呈することと
なりました。
ちなみに、母がとても気に入ったのは
青海波柄の、あか色だそうです。
確かに、当初は本の「しおり」として制作
したものではありますが、このように風鈴
の「短冊」として使用されることをも想定
しています(※)。
今回は、「風鈴の短冊がちぎれた」という
アクシデントから、短冊を交換することと
なりましたが、いざ付け替えてみると、風鈴
の雰囲気が中々変わるものです。
風鈴の模様替えなどに、いかがでしょうか。
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短冊ストーリー、完結です。
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※ 室内での使用をおすすめします。
この短冊には、UV加工ならびに防水加工を
施していないため、屋外で使用される場合、
直射日光に長時間あたる、風雨にさらされる
などして商品の劣化が早まる恐れがあります。