あまりにも疲れ過ぎてしまって何もできない・やりたくない程、そうしたら私がよく通ったネットカフェが閉店していた事が分かり、今日は松任谷由実さん、ユーミンが1979年12月にリリースしたアルバム「悲しいほどお天気」を聴いています。

「どうしてなの 今日に限って 安いサンダルを履いてた」で有名な「Destiny」が入ってますが、ユーミンの数あるアルバムの中では比較的渋い位置にあるもののはず、けれどもこれはもう間違いなく名盤ですねぇ、冒頭の「ジャコビ二彗星の日」からいきなり叙情性豊かなユーミンワールド、そして「影になって」「緑の町に舞い降りて」と彩りが深くて豊かな楽曲が続きます。

中盤がまた聴かせどころで、多分、美大出身のユーミン自身の経験とか完成を十分込めたと思われるタイトルチューン、そして「丘の上の光」、この辺は確か自身もとても好きな曲だと言っていた気がしますけど、若き青春の日々のほんの一瞬を鋭く切り取っていて、絵を描く事をやっていなくてもこれは万人がどこかでハッと思い当たる節があるはず、こうも美しく儚く描く事ができるのはやっぱり凄いです。

そして私が特に好きな、最後の「さまよいの果て波は寄せる」、これは時々ライブで歌っているようですけど、自省とか後悔、悲嘆、足元に打ち寄せる波、そんな映像が脳裏に浮かぶ、しみじみと泣けるバラードの名曲、ユーミンはその後もたくさんの名曲や名盤を出していて、もちろんどの時期のユーミンも良いんですけど、さいきんはちょっと歌詞が小難しく抽象的になり過ぎていて、私はこのアルバム辺りのシンプルで平易な言葉を使いつつも深い感傷を起こすユーミン、この頃の声も含めて、が好きです。

発売から42年経って全く色褪せることのないこのアルバムと「さまよいの果て波は寄せる」を聴いて、しんどかったのが少し落ち着いたかな・・明日もしっかり休みつつもストレッチしてほぐさないとです。