1999年7月にL'Arc〜en〜Cielがオリジナルアルバムを2枚同時リリースしたのは結構な驚きでした、その頃シングルを3枚連続リリース等してどれも大ヒット、そうしたらもちろんそれら既発シングルを多数含むとはいえ新曲も含めフルアルバムを2枚作ってしまう、そのどちらもが200万枚超のメガヒットになるという凄さ。

ラルクとしてはこの1999年7月という特別なタイミングに「ark」(箱舟)と「ray」(光)というこの2枚を出す事に大きな意味があったんだろうと思うし、それはもちろんとんでもない集中力と膨大なエネルギーを要する仕事だったと思うけど大成功しました、日本中がみんながラルクの事を物凄いバンドだと認識したんじゃないかな、で、これはそのうちの「ark」です。

いやーそんなとんでもないハードスケジュールで作られたものですが今聴いても全く価値は衰えていない素晴らしい出来で、ビジュアル系なんて言葉もあったけど激しいバンドミュージックの中に耽美さ・退廃の美みたいな翳りもありつつ、それでも全編圧倒的なポップさが維持されていて聴きやすい、とても間口が広い作品になっています。

シングルは5曲「forbidden lover」「HEAVEN'S DRIVE」「Driver's High」「DIVETO BLUE」「Pieces」、どれもめちゃくちゃカッコいい!し、アルバム曲も「Larva」「Butterfly's Sleep」も良いなぁ、才能ある人がエネルギーを惜しまず作り上げた名盤っていうのが分かる感じが、ファンからするとつくづく嬉しいです。