今朝は松田聖子さんがデビュー35周年を記念して2015年10月にリリースした「永遠のもっと果てまで」、もう何と言っても80年代に数々の輝かしいヒット曲・名曲を残した、作詞・松本隆さん、作曲・松任谷由実さん、編曲・松任谷正隆さん、そしてヴォーカル・松田聖子さんという「4人の松」が20数年ぶりに集まって作った楽曲です。
この話を聞いた時、かつては仕事仲間としてずっと一緒にいたメンバーでも20数年も会うことすらなくなる、そんなもんなんだなぁと思ったし、あとやっぱり聖子さんファンとして、90年代以降ずっと続いているセルフ作品も好きは好きですけれどもやっぱりこの、輝かしい実績を持つこのメンバーの再結集を待ち望む声は世の中にあったと思うし、私も胸を踊らされましたねぇ、なかなか楽しいニュースでした。
で、期待を膨らませ過ぎたのか、楽曲が届き聴いてみての最初の感想は正直言うと、・・あれ?、んー?これがそうなの?という感じだったかも知れない、無意識のうちに「瞳はダイアモンド」「Rock'n Rouge」「制服」等を期待していたのか、そういうキラキラは全然ないなぁと。
ただ何度か聴いてるうちに、あぁそっか、まず確かなことは4人共に20数年前の4人では全くないんだなぁということ、彼らは彼らなりに20数年前のクウォリティ、まぁそれは伝説のようになっている訳で、そのクウォリティを求められるプレッシャーもあった筈ですが、彼らなりに今の、デビューして35年間歌い続けてきた松田聖子さんの為に楽曲を提供する、今の聖子さんにこそ合うものを作ったんだなぁと、そういうことなんだなぁと。
「夕陽を絞ったジンジャーエール あなたとの日々が泡になる」という歌い出しも「帆を上げて旅立とう 永遠の海の果てに立ち」というサビも、確かに今の聖子さんならではの、そう思えばこそより感慨深い歌詞とメロディになっている気がしますね、10代20代のキラキラじゃなく、35年歌い続けてきた聖子さんが全面夕陽にジンジャーエール色に輝く水面を見つめて歌う、現在進行形の、未来への歌、ですね。
聖子さんのヴォーカルも、かつての勢いとか張りは失って、優しさとか丸みを帯びて、そんな聖子さんの35周年記念ソングとして、流石、実のある、より確かなものを今回もしっかり作った4人だったのかなぁと思います。