さて、今夜は中森明菜さんが2016年11月に出したカバーアルバム「BELIE」を聴いています。

明菜さんのカバーではこれまで割りとテンポのゆったりした楽曲が裏声で歌う事が多かった気がしますが、今回はアップテンポな曲も頑張って地声を張って歌っています。

ポルノグラフィティ「サウダージ」、T.M.Revolution「WHITE BREATH」等はそういう意味で新味はあるけど、聴いてて凄く良い!楽しい!って感じではないかなぁ、んー・・なんか明菜さんがちょっと昔の邦楽ヒット曲を歌ってるんですねという、それ以上の出来にはなってないと思うけど、この中で私が唯一良いと思ったのは6曲目の山口百恵さんのカバー「謝肉祭」、これは凄く良いです。

トップアイドルながら陰とか暗さを感じさせるところや、ツッパリソングでヒットを飛ばしたことも似てる部分もあり比べられた事も多い2人、明菜さん自身も百恵さんへの憧れを度々語っていた様に思うけど、この謝肉祭に関しては明菜さんの80年代の「ミ・アモーレ」「ジプシー・クィーン」「Tango Noir」等のワールドミュージック風のアレンジに乗せて男女の恋愛・情念を歌う、そんな延長にピタリと乗る曲で、明菜さんもお得意の路線を得て明らかに歌いやすそうにしてるし、凄くハマってます。

明菜さんはその時点時点で色んな歌い方にトライするチャレンジングなシンガーではありますが、なんでもどんな曲でも出色の出来映えになるという訳ではなくて、彼女の声質に合う楽曲・曲調って言うのが明確にある、だから曲との相性の好悪、出会う曲次第な所が大いにあるって事を、まぁ当然といえば当然かな、今更ですけど思いました。

全曲山口百恵さんナンバーでのアルバムとかライブなんて一度聴いてみたい気もします、どうでしょうねぇ。