フランス人小説家ピエール・ルメートルさんの「死のドレスを花婿に」、いやーこの作者の本を読むのはこれで4作目だけど今回もめちゃくちゃ面白い、ページターナーというか、読み進めるのが楽しくて仕方ない幸せな時間を貰いました。

「その女アレックス」でもあった様に、というか今回それ以上かな、章を追う毎に視点が変わり、あ!そういうことなのかと翻弄されまくり、ひたすら目的の為にいとも簡単に人の命も尊厳も踏みにじれる強烈な悪意と、周到に偏執狂的に近づく人の手にかかれば余りに容易く社会的人格を破壊されてしまう事の恐ろしさ、でもなんとか、本当にギリギリのところで、些細なキッカケで主人公は復活の機会を得ることができる訳です、が・・

遠隔で呆気なくコントロールを許してしまう所等、ちょっと現実離れもしてる気もするけど、でも物語の面白さを妨げる事はなく、これはサイコスリラーになるのかな、おぞましくも最後まで目が離せない凄い本です、オススメです。