アン・ネサンssi

 

「オアシス」で初めて見て、それはそれは自然でいやらしく上手い俳優さんだなーとは思っていたが、今回「ソウルの春」では、その役の卑劣さに「オアシス」を見たときと同じようなショックを受ける。

 

 

アン・ネサンssiは延世大学神学科出身で学生運動をしていたという。

 

いわゆる光州事件での活動家だった。

 

 

 

左 リアルチングのウ・ヒョンssi

 

右 下を向いているのがアン・ネサンssi

 

全斗煥軍事政権に肩入れするアメリカに義憤を感じ、時限爆弾を製造し、アメリカ文化院に設置するも配線間違いで爆発せず、失敗したその足で出頭して刑務所に収監される。

 

 

なかなかな経歴の持ち主です。

 

<爆弾犯が広く世に出ている>

 

と考えてはいけないです。

 

脱税だの、飲酒運転だの、クスリだの、暴力だの、ゲスな犯罪とは違います。

 

誰もが死と向き合っていた時代、このかたは軍事政権の弾圧に反抗した信念ある人物として、皆から尊敬されています。

 

不発でよかった!

 

「ソウルの春」ではその軍事政権側として描かれているのが、またまた興味深いキャスティング。

 

このかたにしかできない役でしょう。

 

えげつなさいっぱいですがどんなにイヤな役柄を演じても、このかたには誰も不愉快にはならないというわけです。