#1/5の続きです。
7合目の女人堂から剣ヶ峰頂上を目指します。
振り返ると、下方に女人堂の赤い屋根がみえます。
途中、歩みを止め首に巻いた手拭いで汗を拭っていると、下ってきた60前後の男性が手拭の柄を褒めてくれました。
手拭を広げてみせ、西国三十三所巡礼の第一番、那智山青岸渡寺のものだと答えると、「いい柄だねぇ。手拭は同じ柄のものが作られなくなることもあるから、貴重だよ」とのこと。
手拭を褒められたのは生まれて初めてのこと。
お礼を伝え、進んでいきます。
褒められたお陰で、気力が漲ってきました。
大先達 儀覚霊神
修行をして徳を積んだ先達の方のお墓のようです。
多くの碑があります。
御嶽教の先達や講者の方の墓碑でしょうか。
近くを歩く男性二人連れの登山者の話が聞こえてきました。
9月19日の岐阜県飛騨地方の地震(震度4)の話で、ひとりは槍ヶ岳の麓にいて揺れが酷かった、とのこと。
上部中央の山肌にある山小屋が石室山荘。
今回お世話になる山小屋です。
石室山荘は母屋中央が登山道になっていて、登山客は宿泊の有無を問わずその土間の道を通り抜けます。
この山荘がそのような造りになっているとは全く知りませんでした。
(建物内の写真を撮り忘れたのは痛恨のミス)
山荘の方々に挨拶をして一旦チェックインし、少し身軽になってから剣ヶ峰頂上を目指します。
大寛霊神
行者の方頂上(剣ヶ峰)を目指す
11時半頃、御嶽神社の鳥居をくぐり、境内にある剣ヶ峰に到着。
8時頃に6合目を出発し、約3時間半での登頂です。
御嶽山上(剣ヶ峰)
ロープの向こう側、左手奥に見えるのが一ノ池。
立入禁止区域です。
一ノ池
(池の方角に突き出した棒状のものは、火山活動の観測機だと思われます)
剣ヶ峰より王滝山頂(写真右上奥)と「八丁ダルミ」を望む
剣ヶ峰と王滝山頂を結ぶ尾根、「八丁ダルミ」に細い登山道があるのがみえます。
この八丁ダルミの往来も禁止されています。
王滝山頂では避難小屋などの整備が進められています。
亡くなられた方のほとんどが、飛んできた噴石による損傷だったということです。
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御嶽山
火山独立峰
海抜三〇六七m
平成二十六年九月二十七日
午前十一時五十二分水蒸気噴火
犠牲者 五十八名
行方不明者 五名
救助捜索活動
平成二十六年九月二十七日~十月十七日(二十一日間)
救助体制 延べ 一万五千百七十六名
再捜索活動
平成二十七年七月二十八日~八月七日(十一日間)
救助体制 延べ 五千四百九十八名
木曽町長 原 久仁男
王滝町長 瀬戸 普
"The Memorial to the Victims of Mt.Ontake Eruption on september 27, 2014"
---------------------------続く