今日も朝のお勤めが終わった。
私はここになんでいるのだろう、何の為に手を合わせているのだろうとか考えている。
自分なりの考えを見つけたかった。
ああ、これは亡くなった方達への敬意なのかな、と思った。
私は世界に生まれてきた人が誰1人でも存在しなかったらこの世界は存在しないのではと思っている。
なんか全部が揃って一つという完璧な“カタチ”なんじゃないかと感じている。
だから私はその“生きた命”に手を合わしているのだと思った。
凄い人が国を作ってきたというイメージだけど、その凄い人の下で働く人や、その人達の家族、その周りにいる人達、そういった一つ一つの命の積み重ねで「今」がある。
当たり前の事を言っているな。
感慨深くもなるわよね。
だって死生観を感じる場所にいるぞや。
うちは仏教徒だけど、仏陀かて同じ人間やん。凄い事をした人やけど、それでも同じ人間ぢゃん?って思う。
どうも“自分”より“誰かや何か”を上に置くというのが性に合わんのかもしらん。
リスペクトさえあればいい。
私は自分の中の神を信じすぎているからなのかもしらん。
でもそれでいいと思ってる。
自分がそれを神だと思ったら神だ。
そんなもんは自分が決めたらいいのだ。
人が亡くなるという事は一見“悲しい”ようにみえる。
実際には悲しい。
だけどこんなに色んな人が色んな人を弔いまくってる場所に来た時、私はそれが“悲しみ”というより「こんなけ故人の事を想える人達がいるんだ」という“喜び”にも見えたんだよね。
そんなけ想える人がいるってめっちゃ幸せな事だよなって思った。
現に私もなおちゃんの死から沢山の事を学んだ。
それにしても天気予報ではずっと雨だったのに3日間全部晴れたじゃないか。
雨の恐山も見てみたかった。
ま、いっか。
そんな事より!!!!!
恐山にはイタコがいると言われてて
※イタコとは
日本の東北地方の北部で口寄せを行う巫女のことであり、巫の一種。シャーマニズムに基づく信仰習俗上の職である。
イベントの時しか居ないと思ってたのよね。
イタコとか凄い気になるやん。
どんな感じなんかと思うやん。
なので宿坊の人にフラッと聞いてみたら
「28日に来ますよ」
へ!?まじ!?うちらの最終日やん!?
来るなら会ってみたいと思い他の宿坊の人に聞いてみたら「はい、来ますよ、でもその方はいつも昼過ぎに来ますね〜何時に来るか分からない人なんですね〜」と。
恐山から帰るバスの時刻13時を逃したら帰れないから、時間もギリギリだしこれはタイミングが合えば会うだろなと気軽に思っていたらチェックアウト10時に宿坊を出たらイタコの看板が出てるじゃないか!
よし、せっかくなのでみてもらう。
でも…
何をみてもらうんだ?
守護霊とか?
そんなんみれるんかな?
まあでもいいや、とにかく聞いてみよう。
と思いイタコの前に座ったら「故人の名前と命日を書いてください」と紙があって、もうこれ故人限定やん!!となおちゃんしか思い付かなくて名前と命日を書いて降ろしてもらった。
最初は頭の中で「ほ、本間け…?誰にでも当てはまる事を言うてるんやないんけ…?」と疑いの気持ちが出てきてたけど、どんどん言うてる事がなおちゃんっぽかった。
「私の事を気にかけてくれてありがとう。もっと朝まで一緒に遊んだりしたかった。私は色んな所に行ったけど自分という存在がずっと分からずにいた。探しても見つからなかった。両親にも迷惑かけちゃって。言葉で自分をうまく伝えられずにいた。自分の表現の仕方が分からなかった。そこから頭でずっと考えちゃって。そしたら死ぬ事って、あの世ってどんな感じなんだろって考えるようになって、こんな事になってしまった。でもあなたの事をずっと見守っているよ」など言っていた。
な、なおちゃんやん!!!
イタコに「なんか喋りたい事ありますか?」
って聞かれたんだけど、急な事過ぎてなのと、いつも頭の中で喋ってるからかあまり思い付かなかった。
アケミ「そっちは楽しい?」と聞いてみた。
なおちゃん「楽しくなんかないよ!」
せっかく行ったんやったら楽しめよと思った。
アキラも「あんたほんま色んなとこ行くん好きやったもんなぁ!」と話したりしていた。
「あんたがおれへんくなって寂しかったよ。」と話しかけたら涙が流れてきた。
「あんたがおらんくなって沢山の事を学んだよ。ありがとうね。でも、あんたみたいに死ぬ人を減らしたいから力貸してね!」と言った。
そこから
アケミ「早く生まれ変わって!」
なおちゃん「まだここに居たいから無理!」
アキラ「犬か猫でもいいから生まれ変わってくれよ!w」
なおちゃん「やだやだ!!」
この会話がまるで本当に3人で話してた時みたいな感じだったんよな。
おお、なおちゃん、お前が今回ここに私達を連れてきたのか。
納得。
気付いたら、その日私はなおちゃんの遺品の服を着ていた。
うむ、それも納得。
アキラと2人での旅行にも恐山にもワクワクしたしお互いの何かがガッチャして今回の旅が始まり、そして終わった。
色んな顔を見せてくれた恐山!
自分を深く見つめる事が出来た恐山!
またな!
あっという間だったけどたのしかったぁあ
核をまた再確認するような旅だったぁあ
36歳最後に最高にエキサイティングな経験と思い出ができた!
これからがまた楽しみじゃ!!!
最後まで読んでくれてありがとー!!!
じゃ、またねー!