中国人妻のいるフランス人の友達と久しぶりに会った。

 

旦那と共通の友達で、お互いの長男長女を遊ばせながら、9か月になる友達の次女の話になる。

 

 

 

コロナで会えていないが、写真を見せてもらうと、友達そっくり!な、しかし中国人顔の子だった。


 

「かわいい~!あんたを中国人にしたみたいな顔やなぁ」

 

と笑いながら言うと、困った顔で

 

「せやねん・・・ほんま、髪が黒いのはいいけど、目がなぁ・・・」

 

と答える。

 

 

 

 

・・・ん?

 

「え、なんでなん、目が細いのはあかんの?」

 

「僕は全然いいで、もちろん。でも妻の親戚にもう言われてるねん。写真見ただけで、『あらぁ、長女ちゃんは二重でくりくりのお目目やのに、残念やねぇ』って。」

 

「それを一生言われ続けるんかと思ったら可哀想やわ」

 

 

 

 

 

 

 

その話を聞いて、すごーく、モヤモヤした。


 

もちろん、父親として、かわいそうな目に合ってほしくないと言う気持ちはわかる。

 

 

・・・・でも、アホなんは、その親戚らではないだろうか。

 

人の子を「残念」と言えるアホらのために、娘の外見が違うものであれば良かったと思うのは、どうも腑に落ちない。

 

 

 

 

「ええやんそんなん、大きくなったら『こっちでは細い目が綺麗やって言われてるねん』って言ってやったら」

 

と言ってみたが、やはり、


目が残念と言われることでコンプレックスになる事は避けられないやろう、


そして一度根を張ったコンプレックスは客観性や周りの誉め言葉でどうにかなるもんではないやろう、


と、友達はだいぶ悲観的だった。

 

 

 

 

・・・味方である父親にさえ悲観される9か月の赤ちゃんを思い、胸がきゅーっとなるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

以前、ヨーロッパ中心主義について書いたが、なぜ、現在の美の基準が西洋から広まったものだと言う事実を無視して、自分の家族の、ましてや赤ちゃんの容姿までジャッジするのか・・・


もちろん、ヨーロッパ中心主義、アメリカのソフトパワー等々、どの国の社会でも現在避けられない要素はあって、


蔓延る固定観念のルーツを考え、崩し、あらためて美を考えるのは難しいかもしれない。

 



でも・・・

 

言うか?

 

普通思ってても言うか??

 

赤ちゃんの容姿ですら成功失敗で判断してしまっている自分を恥じて、黙ってろや。


 

 

・・・と(口は悪いが)思うのだが。

 




 

 

こう言う話を聞くと、

 

女の子は可愛くなくてはいけないだとか

 

せっかくハーフなんだから二重じゃないと残念だとか

 

目はぱっちり、胸は大きく手足は長いほうが良いといった西洋的な美の基準とか

 

 

 

全部、ぐしゃぐしゃぐしゃ!!!っと両手で丸めてごみ箱に捨ててそのままゴミ箱に灯油ぶっかけて燃やして崖から海に蹴落としてやりたくなる。

 

 

 

 

 






 
友人の中国人妻自身も二人目を(容姿に関しては)残念だと思っているようだが。
 
(一人目が産まれた時も、友達が、『娘の容姿が良くて妻が喜んでるから安心した、不細工だったら妻がうるさかっただろう』と言っていて、その時すでにモヤモヤしていた)
 
そして他人がどう考えていようが私には関係ないが。(言うまでもなく友人の妻とはまったく友達ではない)







偏った一過性の基準で一部から美人と評価されるであろう姉も、そう評価されないかもしれない妹も、

・・・強くあれ。

ただただそう思う。





生まれた瞬間、瞼上の一線の有無だけでがっかりされる子の背負うものは計り知れない・・・。