2024明治安田J1リーグ第16節名古屋グランパスvs京都サンガF.C. | 映画時々サッカー観戦ブログ

2024明治安田J1リーグ第16節名古屋グランパスvs京都サンガF.C.





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昔から名古屋の特徴を表す言葉として「中位力」がある。リーグ戦でいつも「中位」にいることを揶揄する言葉。で、何故そんなことになるのか。その理由がなんとなく理解できる一戦。

昔から名古屋は、しっかり引いてカウンターで結果を出してきたクラブ。特に攻撃は、外国人FWの破壊力に頼ることが多かった。だから、対戦相手が「攻めてくる」場合はスタイルがハマる。しかし、逆に対戦相手が「引いて守る」場合、また外国人FWがいない若しくは調子が悪い場合は攻めあぐねる。で、引き分けが増える。更に守備陣に問題があると負けが増える。といったところだと思う。

今回はまず、サイドに問題があった。京都は名古屋のサイド、特に和泉がいるサイドを狙って攻めてきた。先制点もその流れから生まれた。これは今の名古屋が抱える最大の問題。直すにはシステムを変更するべきと思うけど、その気がないなら相馬を復帰させる必要があると思う。また相馬が復帰すれば、攻撃力も上がると思う。カウンターも永井とパトリック目指してばかりでは、相手にも読まれやすい。決定機も少なかった。

一方、京都は何故最下位なのか分からないくらいいいサッカーをしていた。少なくとも前半は。前からしっかりとプレスをかけて、名古屋を上手く抑えていた。先制点までは理想的な展開。ただ、このサッカーでJ1で90分戦うのは難しい。それは湘南時代から分かっていたこと。曹貴裁監督はこのあたりが「限界」なのではと思う。今でこそ名将扱いされているけど、湘南時代は2回J2降格を経験してるしJ1でもずっと残留争いだった。そう考えると、さほど驚くことではないのかもしれない。先制点を奪った時点でしっかり引いてカウンターに切り替えるか、交替枠をもっと上手く活用するなど監督自身の「アップデート」が必要なのではと思う。原や豊川、山﨑ら能力の高い選手はいる。ヴェルディにも山田楓と木村をレンタルしたし、パトリックも去年まで在籍していた。問題は彼等の使い方なんだと思う。簡単に言えば、彼等に守備をさせすぎ。FWが攻撃にエネルギーを使えない。だから得点が少ないんだと思う。ヴェルディにレンタル中の山田楓や木村が得点やアシストを重ねている理由は、攻撃に力を注げているからだと思う。交代枠はコロナ禍の影響で5つに増えた。それをもっと上手く活用することが、京都の今後を考える上で大切なことになると思う。

話を名古屋の「中位力」に戻すと、名古屋の歴史において例外が2回くらいあった。それはベンゲル監督時代とストイコビッチ監督時代。特にストイコビッチ監督の時はリーグ優勝を果たした。しかし、彼等のスタイルは一過性のものに終わった。チームのスタイルにはならなかった。それも名古屋の「中位力」がもたらしたものなのかもしれない。