第34回:日本文化と思想の展開-内と外と-('22) | 放送大学院学習の記録~教養の意義を問い続ける旅路~

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2015年4月に修士選科生としてスタート。教養とは何か、なぜ必要なのか、人文学を通して追求していきます。

日本の文化と思想の根源を歴史の流れに沿って、縄文時代から辿っていく科目です。

 

最近「隠者」や「旅」に関心があり、西行、芭蕉の知見を深めるために受講しました。

 

古くは神道、仏教、儒教の受容に始まり、江戸時代には国学、蘭学が展開するなど日本の文化や思想は多種多様です。

 

内と外とという科目名の副題は、日本文化と思想は、外来文化と内在文化の融合にあるという見方から来ています。

 

縄文時代の祭祀は神道の起源であり、思想という形には至らずも日本人の心性を表すものとなりました。

 

やがて仏教や儒教が伝来すると、神道はこれらと融合していくことになります。

 

そして元寇の神風で国難を脱すると、神国思想が起こり、神道もまた理論化されていくことになります。

 

江戸時代に入ると儒学が盛んになりますが、その後蘭学が広まるなど海外の文化思想が強くなります。

 

一方で国学が起こり、日本文化が見直されたように、日本文化はたえず外来と国内の文化が刺激しあって展開していきます。

 

このような海外文化と日本文化が融合する風土が日本にはあり、独自の文化を生み出す原動力となったといえます。

 

日本文化といえば和歌や俳句が思い浮かびますが、それらが展開した日本人の心性というものに触れられる内容だと思います。