ここ数年の大晦日は、連れにわがまま言って、大田区総合体育館で井岡一翔の世界戦観戦。
私は、11,000円の席で、幸運にも真正面の席だったので、双眼鏡使ってじっくりみたのですが、ジャッジが何を根拠にポイントをつけるのか?
によって勝敗が変わるというのが本当によくわかった試合でした。
私がみた限り、12ラウンドすべてにわたって、井岡はほとんどマトモなパンチをもらっていません。すべてかわしているか、芯をくわないよう微妙にずらしつつ避けているのですね。
そうです。私の大好きな井岡のいつもの戦い方。まさに「生ける芸術」です。
なのに、なぜフランコにポイントが半分もいってしまうのでしょう。それはもう手数しかない。
相手に効かないパンチを打ったとしても、攻撃的に、そしてより数多く打てば、ポイントになるのです。
相手に与えるダメージが強いパンチが有効だというジャッジであれば、明らかに井岡が完勝していたはずです。
しかし、いかんせん井岡の手数が少なすぎます。
本人は決してそうは思っていないでしょうが、機関銃のように止まらないフランコのパンチに対して、スーパーなディフェンスでかわすことに快感を味わっているような、そんな感じだったのです。
そして時たま打つ左ボディを的確に相手の腹に当てているのですが、パンチが弱いのか、フランコがタフなのか、あまり効いた様子もみせないのが、これまたジャッジを迷わせたのでしょう。
私は、いくら相手の手数が多いからといってマトモに当たってないパンチを評価するのはさすがにできず、ときたま当てる井岡のパンチの有効性を評価して、井岡117:フランコ111の井岡勝利の採点でした。
次回は、日本のライジングスター中谷潤人との対戦になるでしょうから、これはこれで楽しみではあります。本来はこの試合で勝ってエストラーダとの統一戦というのが理想だったのですが致し方ありません。