W杯カタール2022観戦記:実体験した各国の代表&サポーター | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

やっと帰国し、一休み中ですが、日本代表はクロアチアと同等レベルでの戦いを披露してくれ、PK戦まで持ち込みましたが、残念ながら敗退。

 

さすがにドイツ・スペイン相手では弱者のサッカーで対応しましたが、クロアチアレベルであれば、そこそこ対等に戦えるレベルまで来たんだな、と本当に感慨深いです。そして負けはしましたがコスタリカに対しては、選手個々の質含め、完全に上を行っていました。

 

 

選手たちは悔しかったでしょうが、長期間代表を追っかけてきた身としては、本当に日本もここまで来たんだな、とその成長ぶりに驚くしかない。

 

課題は、相手が弱者だった時のプレーのクオリティーですが、その程度であれば、今の若き日本代表をはじめとして、新しく今後台頭してくるであろう、パリオリンピック世代が余裕で克服してくれそう。そんな日本代表の将来は輝く未来が待っているはずです(日本の政治経済とは真逆)。

 

 

さて今回初めてワールドカップを生観戦しましたが、生観戦した国の地域別にサッカー内容はもちろん、サポーターのお国ぶり含めて整理したいと思います。

 

【アジア】生観戦国:日本

世界標準で見ると、やはりドイツ&スペインに勝利したのは、驚きであり、日本のレベルはそういうことです。それでも、アジアでの大会ということもあり、アジア人は日本びいき。


中東イスラム圏は、さんざんフランス・イギリスを中心としたヨーロッパ勢にひどい目に遭わされた歴史を持っているので(詳細は以下参照)、

 

 

現地にいると、その「欧州列強を日本がやっつけてくれた」という感じなのです。特にアラブ勢からは、中でも観戦者の多かったサウジアラビア人やインド人の方々から特にひいきにしていただきました。

(虐げられてきたアラブ人と虐げてきたイングランド人:当然この人たちじゃありませんよ)

 

たぶん日露戦争で日本が勝利し、アジア勢・アフリカ勢が勇気をもらったようなそんな感じかもしれません。

 

なので、

 

「日本代表は、日本代表であるとともにアジア代表でもある」

 

のです。今までそんな認識は全然持っていませんでしたが、開催地が中東のカタールということも大きかったとは思いますが、今回初めて生観戦して知ることができました。

 

 

【北中米】生観戦国:カナダ、アメリカ、コスタリカ

特にカナダ・アメリカは、次回開催国ということもあってか、若手の生きのいい選手が豊富で、躍動感あふれるサッカーを展開。

 

特に目立ったのは、バイエルン・ミュンヘン所属のアルフォンソ・デイビス。独特のドリブルを持つ選手で、一人ぐらいなら余裕で抜いていくテクニックとスピードを持っている。

 

カナダから大量に押し掛けてきたカナダサポーターからも大人気で、カナダ人の半分以上は19番デイビスのユニフォームを着ていたぐらい。とにかくデイビス、デイビスです。

 

 

アメリカは、サポーターはそんなに目立ちませんでしたが、こちらもマッキニーやウエア、プリシッチにデストなど、若手中心にメンバーが構成され、アメフトの国らしい強い組織力とともにグループリーグ突破しましたが、生観戦したベスト16のオランダ戦では、さすがのオランダの破壊力に粉砕されてしまいましたが。。。

 

(こんな人もみましたけど、全体的にはUSAサポーター少なし)

 

【南米】生観戦国:ウルグアイ、エクアドル

観戦前から期待していたのは、新旧の世界的ストライカーを併せ持ち、かつ今レアル・マドリーで絶好調のフェデリコ・バルベルデを擁するウルグアイだったのですが、全然勢いがないというか、元気がありませんでした。ウルグアイ自体は勝負に徹するサッカーとして有名な伝統国ですが、その覇気も感じられず、チーム内事情は知りえませんが、何かあったのかもしれません。

 

一方のエクアドルは、今回私が見た中でもっとも好試合をオランダと展開してくれました。奪ってからのカウンターの際のパス回しは何とも魅力的なのです。なので生観戦した中では、エクアドルが特に一押しのチームだったのですが、ボールを持たされる試合になると一気に弱さを露呈してしまうという、なんか日本みたいな感じ。

 

サポーターの熱気も、わたしがみた中でも一番で、「エクアドル!!」の大合唱に思わず一緒に口ずさんでしまいました。とても好感の持てるサポーターたちで、わたしも一緒に応援したくなっちゃう、そんなチームでした。

 

 

【ヨーロッパ】生観戦国:イングランド、ウェールズ、フランス、スペイン、ドイツ、ポルトガル、オランダ、ベルギー、デンマーク、セルビア、スイス

 

この中で最強だなと思ったのは、やはりフランスでした。

 

まずどのポジションにも穴がありません。みんな圧倒的にうまい。その11人のうまい選手をつなぐのが中盤で黒子に徹するグリーズマン。

 

 

グリーズマンがまさに「リンクマン」となってピッチを縦横無尽に走り回り、両サイドの特徴の異なるスピードスター、エンバペとデンベレをコントロール。そしてもしかしたら、この代表なら負傷離脱したベンゼマよりも、典型的なワントップのストライカー、ジルーの方がハマるんじゃないかという感じ。

 

かつて確執のあったジルーとエンバペですが、見てる限りではコンビネーション抜群。エンバペに関してはテレビで見ている通りで、エルナンデス弟との見事な連携で確実に得点するあたりは、現時点世界最高の選手といっても言い過ぎではないように感じました。

 

 

次によかったのはイングランド。こちらも穴がない。しかもベリンガムやフォーデンなどの勢いのある若手がガンガン攻める感じは。完全に強豪国としての立場を復活させた印象。

 

(試合で勝利したイングランドを讃えるアフメド・ビン=アリスタジアム)

 

ウェールズ戦では、サポーター同士の声の掛け合いも素晴らしく、イングランド人と一緒に「ゴッド・セーヴ・ザ・キング」を合唱したのは一生の思い出になるかしれません。

 

(懐かしい、ガスコインとシアラーのイングランドユニフォーム)

 

3番手のポルトガルは2試合観ましたが、実はポルトガルって、ポルトガル人以外含むサポーターの半分以上はクリスティアーノ・ロナウド目当て。

 

(ウルグアイ戦におけるロナウドの仁王立ち&フェルナンデスなど・・・)

 

なのでサッカー観戦というよりもアイドルのライブじゃないかと勘違いするような雰囲気。スタジアム全体で「クリスティアーノ・ロナウド」ソングを歌っているときの迫力は相当なものでした。とはいえ、現時点無所属のロナウドも声援に押されてか、躍動しつつ「まだまだやれるじゃん」という印象。周りの選手もロナウド中心に回っているようなイメージ。ロナウドを活かしつつの組織づくり。個人的にはベルナルド・シウバ推しだったのですが、見た印象ではブルーノ・フェルナンデスが素晴らしかったですね。惚れました。ブルーノ・フェルナンデス。佇まいが美しく華麗なんですね。

 

そして4番手はオランダか。オランダで印象的だったのは、バルセロナ所属のフレンキー・デ・ヨングと、メンフィス。この二人がこんなに生き生きとプレーするなんて、という感じ。

ふだんはバルセロナの約束事にがんじがらめにされてしまって、身動きできなくなっているのかもしれない。その「バルセロナの呪縛」から解放された二人は、フレンキーは、上述のグリーズマンのようにポジションに制約されずにタテにヨコに気持ちよくプレー。メンフィスもここぞとばかりのポジショニングで見事な得点をアメリカ戦でとってくれました。

 

 

後の国はドングリの背比べといった感じですが、期待していたデンマークは意外に元気がありませんでした。

 

実は直近でフランスに2戦2勝しているのに今回は完敗という印象でした。個人的にはスペイン推しなんですが、今日(12月7日)の試合のPK戦でモロッコに敗退。

 

(憧れの生ペドリもしっかりみられたのは嬉しかった)

 

でもバルセロナ所属中心に若い選手が多いので復活してほしいです。

 

そして魅力的だったのは2試合観戦したセルビア

 

ピクシー監督擁するセルビアですが、守備の際の組織的な穴が多くて失点は多いのですが、特にカメルーン戦の2得点目の素晴らしいコンビネーションなど、テクニックにあふれた巨人たち(タディッチ除く)の連係プレーは見事でした。

 

(セルビアサポーター家族)

個人的にはセルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチに注目していたのですが、彼はうまいですね。球離れもいいしミスも少ないし「デカいのにうまい」の典型。サポーターの皆さんは「セルゲイ」と彼を呼んでいて大人気でした。

 

 

【アフリカ】生観戦国:ガーナ、カメルーン

最後にアフリカ。生観戦はできませんでしたが、モロッコはずぬけている印象。やはりPSGのハキミは素晴らしいですね。彼大好きです。

 

(メトロ駅前でモロッコサポーター同士の諍いに遭遇!!アツイですね)

 

生観戦した中では、カメルーンのシュポ・モティングのしなやかで伸びやかなそのスタイルに惚れてしまいました。そのたたずまいはもちろん、動きも美しい選手で、カメルーンの攻撃の中心としてそのスピードあふれるプレーも魅力的でした。

 

 

ガーナは、ポルトガル戦の対戦相手として観戦したのですが、ポルトガルに先制されて諦めるだろうと思ったら大違いで、あそこまで食いついて得点2点取るなんて、実はアフリカ人もワールドカップになれば勝負にこだわってあきらめない姿勢を見せるサッカーをするんだなといい意味予想外の戦いぶりでした。

 

そして両国ともサポーターは少ない。やはりこれだけお金のかかる生観戦に発展途上国の人が来るのは厳しいのかもしれません。お金なくても借金してまで中南米は人生賭けて生観戦する人多いらしいのですが、アフリカではそこまでいかないのかもしれません。

 

以上ですが、サポーターで印象的だったのはメキシコ。他の日本人の複数回観戦経験者によると「メキシコはいつもこんな感じだよ」といっていたのですが、いつもワールドカップに大挙してやってきて、街中を「メヒコ・メヒコ」の大合唱。

 

(バスの中のメヒコサポーター)

 

さて、こんなワールドカップですが、以外にも観客はサッカー好きというより、イベント好きの観客が多い。確かに試合も相当お金かかってるし、わたしなんかは1時間半ぐらい前に会場に入ってその雰囲気を楽しんでましたし(フクアリのジェフのときはいつも20分前)、スタジアム周辺含め、いろんなイベントがあって楽しいんですね。

 

 

4年後も、日本戦はもちろんベスト8あたりの試合が是非見たい。今回は約2週間滞在で、計算したら総額すべて込み込みで83万円(=飛行機代15万円+宿代31万円+観戦代34万円+食費等3万円)かかりましたが、したがって現地では交通費がすべて無料なので食事以外ほとんどお金かかりませんでしたが、健康である限り、また資産削っていきたいと思ってます。

 

(日本戦が絡まない時は、14番の旧ユニフォームで観戦してました。旧ユニフォームの方がお気に入り)