寺院消滅 鵜飼秀徳著 読了 | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

著者 : 鵜飼秀徳
日経BP社
発売日 : 2015-05-21
なんで日本の仏教は、上座部仏教と違って妻帯者OKなのかなとか、色々疑問があったのですが、本書を読んで結構スッキリしました。そして、お寺さんってどのような経営になってるんだろうとか、税金回避で儲かってるんじゃないかとか、そもそも実態はどうなんだろう、というお寺に関する素朴な疑問もスッキリ解決しました。


そもそも国家が妻帯を認めさせて、俗化させたんですね。これも明治時代の政策で、神仏分離させて、廃仏毀釈を徹底する中で、寺院を徹底的に俗化させ、葬式だけの施設にしようと目論んだ明治政府の仕業ということです。

哲学者、梅原猛さんの引用が乗っかっていて、殺されたのは仏ばかりではない。明治政府はこのように伝統的な神仏を全て殺した後にただ一種の神々のみを残し、その神々への強い信仰を強要した。

それが天皇という現人神と、アマテラスオオミカミをはじめとする現人神の御祖先に対する信仰だった。

ということです。

本当の伝統とは何か?  一体それはいつの伝統か?(元滋賀県知事の嘉田さん言)、そういうことです。