本当は怖い沖縄の話、神里純平著 読了。でも本当に本当? | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

沖縄人による、怖いだけでは無い沖縄ドキュメンタリー。
実は沖縄って、旧独立国だけあって、日本であって日本では無い地域。
空手の発祥が沖縄だとか、沖縄移住で割安な土地を買おうとすると、実は霊域で地元の人が近づかない場所だとか、台風が凄すぎて、住んでみたけど、意外に住み心地が悪いとか、意外な沖縄満載の本。


特に自分が興味深かったのは、優遇されている沖縄の補助金。沖縄って、各種振興政策で大量のお金が政府から流れ込んでいると思いがちだが、地方自治体別の分配状況を見ると決して突出して多いわけではないというのがこれまでの私の認識だったが、本書では、「沖縄振興開発特別措置法」「沖縄開発庁設置法」「沖縄振興開発金融公庫法」によって、優遇されているという。

沖縄県は公共事業の国庫補助負担率が他県平均50%に対して90%だという。

都道府県格付研究所というHPで調べてみると、沖縄県のページがあり、地方交付税のランキングでは沖縄は14位(1位は北海道)と平均よりちょっと多いぐらい。自主財源率では41位と決してワーストでもない。歳入額では26位と岡山県や青森県などと同額で決して多くない。

そして沖縄県のHPをみると、ほぼ同じように上記のような沖縄振興による各種補助金を入れたとしても、決して他県と比して多いわけではないことが、アピールされている。

沖縄本島は、私は1回しか行ったことないが、佐賀県以外の全ての都道府県を旅行・出張した経験では、沖縄だけが社会資本が突出して整備されているとは到底思えない。北海道だとか小笠原諸島(東京都の超田舎だからか?)だとか、方がよっぽどお金がつぎ込まれているように感じる。

立派な橋(伊良部大橋:総事業費380億円)が宮古島と伊良部島にかかっていて無料という事例も紹介されているが、四国をつなぐ3つの橋の方がよっぽど無駄遣いでしょう。無料といえば室蘭の立派な橋(白鳥大橋:総事業費1,150億円)も無料だったな。

というより、そもそも沖縄は、米軍基地で多大な負担をしているわけだから、突出して負担額が多くてもいいと思う。例えば沖縄だけ学校関連費用が無料だとか、全然OK。

どうやらこの点、眉唾もののようだ。

というより、基地問題についても決して沖縄県人は嫌がってはいないというような話も出てくるが、もちろん少数意見ではあるだろうが、選挙をすれば、ことごとく基地維持派の方が大差で負けてしまうのだから、これも眉唾ものだろう。

そうすると他の内容も「本当は怖いと書きながら、本当にそうなんですか」と言いたくなってしまう。果たしてどうなんでしょうか?