新しい発見の「戦後史の正体(孫崎亨著)」読了 | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

話題の本、遅ればせながら読了。読んで良かった。本の内容が、全く一般マスメディアで報道されない内容ばかりなので、信じていいかどうか迷う所がつらい。

でも孫崎氏の言う通りとして、日本の戦後史を俯瞰してみると、なるほどその通りだなと思う部分が多い。そして、そうだったのかもしれないと思うようになる。

そんな本なので、現代史や政治に興味のある方にとっては必読の書です。

個人的には、第2次世界大戦敗戦国である日本は、しかも無条件降伏の敗戦国は、無条件に米国の完全なコントロール下になってしまうのはしょうがないと思います。勝てば官軍負ければ賊軍ですから。

また、当初は沖縄が分断されたものの(北方領土除き)、結局は一つの国家として繁栄の歴史を歩めたこと、しかも今までずっと国民が死に巻き込まれるような紛争や戦争を免れたこと、などの戦後日本の成果は、米国追随でのマイナス面(日米地位協定の問題、特に沖縄がいまだに半植民地状態であること、米国の意向でプラザ合意やBIS規制がなされたことなど)を上回っているのではと思います。米国に反発したままでは、西側のリーダーである米国主導の資本主義側国際社会に受け入れられず、このような結果にはならなかった可能性もあります。

一方で、もうちょっと外交面で米国に譲ってもらうような成果は上げられなかったのかなと思います。また最近は北朝鮮問題に加え、中国問題も新たな外交課題として浮上してきています。このような状況下、米国追随型でいきながら、巧く回避できることは回避していく、譲ってもらう所は譲ってもらうなどの外交は、もっとトライした方がいいのではと思いました。今後の日本外交に期待したいです。特にロシア・インドとの関係改善との組み合わせでなんとかならないものだろうかと思います。