「えー、またジャンヌダルク?」と、まあそうおっしゃらず、ジャンヌダルク関係文献を30冊以上読んで、ようやくブログに辿り着きましたので、少しは興味のある方々に読んでいただけるのではないかと思います。いわゆる「ジャンヌダルク伝記」ではありませんので悪しからず・・・。

 

日本人でジャンヌダルク研究をされている方でよく目にするのは、高山一彦・村松剛・堀越孝一・加藤玄・福本秀子・上田耕造・

池上俊一・竹下節子・塚本哲也・・といった方々でしょうか。もちろんまだまだたくさんおられると思いますし、外国、特にフランスには数えきれないほどの研究者がいることでしょう。その研究の先達たちはもちろん尊敬のうえで、ジャンヌダルクに今までとは異なる視点で論述できないかと考えてこのブログを書いていきたいと思います。前置きはこのくらいにして「本論」に入ります。

 

         【ジャンヌに聴こえた「声」「お告げ」】ーー「処刑裁判記録」を中心にして。

① 1431年2月22日(木)第2回審理     13歳の頃、行いを正すよう汝を助けようという神の声を聴いた。最初は非常に恐         

                      ろしく感じた。声は真夏の正午頃、父の家の庭にいた時きこえた。声は右の方、

                      教会の方角からきこえてきた。声がきこえる時は殆ど例外なく光が見えた。

                      この光は声がきこえてくるのと同じ方角にあり、大抵はたくさんの光だった。

 

                       森の中にいる時もこの声が自分に語りかけるのがよく聞こえた。この声は威を      

                      帯びたものに思えたので、神から自分に送られてくるものだと信ずるようにり、

                      3回にわたってこの声を聴くにおよんで、天使の声だと解るようになった。

 

                       声は行いを正して教会に通えと教えてくれ、お前はフランスに行かねばならな           

                      いと告げた。週に2・3度ずつ、フランスに向かって出発しなければならない。

                      お前はオルレアンの包囲を解除するだろうと声は告げた。さらに、ヴォークルー    

                      ルの町の城に赴いて、守備隊長をしているロベール・ド・ボードリクールに会う

                      ことを命じ、隊長は自分と同行してくれる従者を与えてくれるだろうと告げた。

            (ジャンヌはこのお告げに「自分は貧しい娘で馬に乗ることも戦闘の仕方も知らない」と答えている)

 

      *ジャンヌがシノンで、後の国王・シャルル7世に謁見して国王を見分けた場面ーーーーー

                       声は、ジャンヌが国王の前に出ればすぐに国王は自分を受け入れてくれると

                      約束してくれていた。自分は声を聴かない日はなかったし、自分には声がぜひ必

                      要であった。

 

 

                                            以下、「第2回」に続きます。