PTAって何? その2 吻合部の狭窄 手術による直し方7 | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

透析用バスキュラーアクセス(いわゆるシャント)専門医が日々の透析からシャント、アクセスそして腎移植までの相談内容を分かりやすく?詳しく紹介していくブログです。


間が空いてしまいましたが前回の続きです。

バッテンが狭くなって使えなくなったこの人工血管を治すには、さらに上流の無事な血管へバイパスする、といったお話でしたが、

$日々是シャント                        ~群馬のシャント専門医のブログ~

バッテンがさらに身体の深いところに発生した場合はどうなるでしょう?

$日々是シャント                        ~群馬のシャント専門医のブログ~


まだ つなぎ替えが可能な場所であればさらに上流へ出口を作り直すことになります。
ただ、黄色の矢印、血管という資源を大幅に浪費してしまうことになります。



では、こういったケースではどうなるでしょうか?
$日々是シャント                        ~群馬のシャント専門医のブログ~
$日々是シャント                        ~群馬のシャント専門医のブログ~-中心狭窄イラスト


どちらもシャント血流の終着駅である心臓の手前、中心静脈狭窄です。

ここを手術で広げるには、開胸手術が必要になります。が、現実的ではありません。

手術のみではどうしようもなく、こちら側の腕でのシャントをあきらめざるを得ないケースでしょう




ではいよいよ、PTAのお話に入っていきます。