シャントって何?なに? その⑥ シャントの本当#1 | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

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透析用バスキュラーアクセス(いわゆるシャント)専門医が日々の透析からシャント、アクセスそして腎移植までの相談内容を分かりやすく?詳しく紹介していくブログです。

さて、前回までに透析で必要な血液の量、そして人間の血管の特徴について書いてきました。

ここでまとめてみましょう。


動脈
血液量は十分
深いところを走行している
刺せない、危ない←致命的

静脈
血液量が足りない←致命的
浅いところを走っている
刺しやすい、それほど痛くない

でしたね。


ここで新ワードが登場します。

透析で必要な血液を体外にスムースに誘導し、きれいにした後の血液を体の中にスムースに戻す経路

これを、

バスキュラーアクセス(血管のアクセス)といいます!

シャントも、表在化動脈も、人工血管も、短期留置カテーテルも、長期留置カテーテルも、

すべて広い意味でこのバスキュラーアクセスに入ります。

私はアクセス、と省略するのが好きなので、以後アクセスと簡単に呼ばせて頂きます。

ちなみに、
全アクセスのうち90%くらいがシャントですので、シャントがアクセスの代名詞のように使われている
というわけです。



では、透析で求められているアクセスは、どのようなものなのでしょうか?


血液量が十分
浅いところを走行している
刺しやすい、それほど痛くない



ですよね。これが理想のアクセスになるわけです。