まず足の横断像のCT

見ての通りですね。
筋肉、皮下組織、ありとあらゆるところに血液が鬱滞しております。
つぎに血管造影写真


足の付根からへそに向かう太い静脈、内腸骨静脈が骨盤のあたりで完全に閉塞しています。
3DCTでは


高速道路が事故のため閉鎖され、下道に降りた車が大渋滞!国道私道農道まで来るまで溢れかえっており、高速道路に乗らなかった車まで巻き込んでの大渋滞となっております。
悪夢ですね。
どちらの患者様とも、PTAでの再開通は不可能と判断し、まず動脈表在化術を行った後に、
人工血管閉鎖術をおこないました。
ただしばるだけなので手術時間は約10分。
手術直後から二人とも足にシワができはじめ、翌日にはかなり足が細くなっていました。
ただし、2例目のこの方は、血管自体がすでに広がってしまっていたため、綺麗サッパリとまではいきませんでしたが、日常の生活に支障がでないまでには十分改善しました。
どちらの方も手術後数年経っていますが、新しいアクセスも順調で、足も落ち着いています。
下肢が腐ったり切断する前に手術できて本当によかったと思います。
余談ですが、人工血管はほおっておくと必ずつまります。透析学会自体が一年で半分つまると言ってます。つまらなくてもこのように悪さをすることもあります。
必ず定期受診をオススメします。
以上 足の静脈高血圧でした。