
右手の肘にシャント吻合部があります。穿刺困難はなさそう、とのことでしたが、これは難しいと思います。事実、脱血はできても返血路の確保ができずに反対の上肢に穿刺していたようです。
ひどく右手だけが腫れ上がっているのがわかります。
この状態をとても放っておくわけにはいきません。
まずは、血管造影で渋滞の原因を探ってみました。
正面から右肩を中心に、胸ぐらいまでを見ています。

もう少しわかり易くコメントすると、

手から来たシャントの血流が、目的地寸前で血管か無くなっています。
このため、行き場を失った血液は首の血管を逆流して顔に向かって流れ込んでいました。
かわいそうにこの患者様は、手が腫れているのみならず、顔の右半分も腫れ上がって、頭痛も起こしておりました…