2021年5月も下旬に入った頃に精魂を込めて作って下さった最初の本義足をいただきました。

1週間ほど装着して少しばかり微調整をしていただきました。

現在の私の脚の状態に非常に良く合致しています。

 

一昨年の秋に作成いただいた仮義足は「オーソドックスなもので慣らしておいた方が、良いものを装着した時に本当の良さが分かる。」と義肢会社の方に諭され、本当にオーソドックスなものでした。

足部は木、ウレタン、ステンレス等で作られたもので不整地での接地性が少なく若干曲がる程度でした。

 

本義足は大変優れたものを義肢装具士の方がご提案下さり、それをチョイスしています。

CARBON-Xアクティブヒールを備えた素晴らしい足部

凹凸はもちろん、不整地への柔軟性が良く接地性は抜群です。

ハイキングやジョギングに適する様に開発されているそうです。

 

装着時は先ず切断部である断端にライナーを装着するのですが、これには個人の特性が大きく影響します。

理由は装着するライナーに通気性は無く、「かぶれやすい」「汗をかきやすい」等々・・・

個人差があるからです。

かぶれにくく、汗もかきにくいのであれば皮膚とライナーの間に塗り薬等を塗る必要も無いのでライナーが断端から滑ってずれることもないと思います。

これであれば高い懸垂能力があるTSBソケットを選択することが可能でしょう。

 しかしながら私はかぶれに対して耐性は上がっては来ていますが、今でもかぶれ掛けることはあります。

皮膚とライナーの間が汗でびっしょりになることもあります。

自分自身で気を付けているので義足を装着出来ないほど悪化させたことはありませんが、かぶれが酷くなると治るまでライナーを装着出来なくなり、つまり義足を装着出来なくなってしまうと考えます。

 このような理由により私は長時間に渡り義足を装着する際は、ライナーを装着する皮膚全面にメンソレータムADを塗ります。

こうすればかぶれる心配から解放されるのです。

但しライナーにずれが生じるのでTSBソケット選択は不可能で膝上にかけるカフベルトで懸垂するPTBソケットを選択せざる得ないのです。

PTBソケットの難点などが気付くより自分自身には良く合っているとしか考えたことはありません。

 ライナーの材質はコポリマーです。

シリコンより皮膚に優しいのが特徴で本義足作成の際は更なるチョイスをしています。

仮義足時

本義足時

本義足作成の際は前面(画像下側)の厚みが6mm、他の厚みが3mmとなっていて前面の骨突起を保護してくれるものにしました。

本義足のソケット形状はもちろん現在の断端に合致させてくれているので、いずれのライナーも使っています。

 

 左側が丁度1年半に渡り助けてもらった仮義足、右側が新たにいただいた本義足です。

ほぼ外観が同じです。

しかしながら本義足には大きな技術が詰め込まれています。

 

左耳の聴力欠損、右脚の重症があります。

耳はどうすることも出来ません。

右脚は筋力でカバーすべく、「傷めずに鍛える」を継続しています。

今は許される範囲での行動ですが、新型コロナウイルスが収束すれば行きたい歩ける山に出掛けます。

 本義足を作成にあたりご尽力いただいた方々に厚くお礼申し上げますと共に心より感謝申し上げます。

「ありがとうございました。」

 

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