ごはんはあかんの

―ごはん、いけないんですね、絶対に!!

「そんなに力入れなくても大丈夫。ごはん食べなくても死にやせん」

―ごはんだけなんですね。いけないのは⋯⋯。

「まだありますがな。ごはん、つまりお米、その他の仲間、お腹の中に入って糖分に変わって

バイキンを喜ばすもんはみんなあきません。おいもさん、お豆さん、みんなあきませんなあ」

――絶句。(質問する気力なし)

「お米、粉類、おいも、お豆に代わるもんが先の青菜類や。お米やおいもさんに代わる元気になるのがバターや。減塩でないもんよ。100gの中に自然塩が1g〜1.5g入ったもんがええんよ。まあ二日でひと箱やから一日の目安は100g〜110gぐらいとるんやね」

ーーゲエッ、気持ち悪くなってきた。そんなバターなんて食べたことありません。せいぜいパン食べる時に小さい包みのがありますでしょう、一日せいぜい1個か2個で十分です。

「ああ、四角いのね。あれはせいぜい1個で8gやから2個やったら16gやね。ぜんぜん足りんね。

あれだったら12個〜14個食べなあかん。元気が出るもとやから十分に食べなあかん」

―あかんと言われますけど、ゲエゲエしてしまいます。第一どうやってそんなにたくさんバターをとるんです!

P78

「アメリカンのコーヒーを5倍ぐらいに薄めて、それにバターを浮かして飲むんですなあ。結構、いけるで.....。ここで飲んでみなはれ」

ーー結構です‼︎

「インスタントはあきません。お豆さんから直接挽いたものがいいでしょう」

ーーお豆さんはいけないんじゃないですか。

「コーヒー豆の焙ったもの、それを粉にしたものは糖分はありません。お味噌でもお醤油でも一年以上ねかせたものは糖分が消えてアミノ酸に変化しているから大丈夫です。バター入りのコーヒーは美味です」

ーーそんなもの聞いたことがありません。

  先生の発明(皮肉を込めて)ですか。

「(嬉しそうに)そうです❗️……おいしい」

ーーコーヒーには生クリームかミルクだと思いますがね。

からだに合わないものいろいろあり

「牛乳類はあきません。牛乳類は日本人の体質に合いません。合う民族と合わない民族がいます。日本人は合わないのです」

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ーーバターだって牛乳の仲間じゃありませんか。バターがよくて牛乳がいけない意味がわかりません。

「バターは蛋白質、油類です。牛乳の中に含まれる乳糖はミルク類に行きます。上質脂質はバターにきます。これはべに花油と同じで腸内で完全燃焼してこれがエネルギーになるのです。

でも毎度バター入りコーヒーというわけにいかなければ紅茶もいけますよ。日本茶はほどほどがよろしい。このほか凍らせてアメ玉のようにしてなめるのもいい。とにかくお米や豆などの炭水化物に代わるものだからしっかり取る。べに花油も炒めるだけじゃなくサラダオイルにしてしっかり生野菜にかけて食べる、こちらも120g位かな」

ーーデヘッ、油づけ‼︎

「そう、油づけ。命をよみがえらせてくれる油づけ。お中元やお歳暮はバターかべに花油にしてもらうとええやろ。いくらあってもありすぎるということあらへん」

ーートホホ......。


「青菜と油だけと思うと人生暗くなりよるわけやが、心配せんでええ。肉や魚はええんよ。但し一日合計で100g以下や。ナマでグラムを測らんとあかん。動物の場合は筋肉がええんよ。

魚の肉はもちろんええ。貝、海老、カニ、タコもええんよ。ただしこれらの内臓物はだめ。卵もあかん。腸の中で腐りやすいもんはみんなあかん。牛肉、トリ肉はええけどブタ肉は駄目や。


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これはエサの関係とブタ肉は中から腐る。外からはよう判らん。他の肉は牛でも魚でも外面から腐るので新しいか古いかがわかる。ブタ肉はよう判らん。

これら生きているものか、死んでから間がないものか、冷凍のものや塩づけにしたもんはええ。干物や一夜干しはよさそうやけど、鮮度という点で問題がある。できるだけナマ、またはナマに近い形で食べるのがベターや」

【註】最近、北海道「オーム水温加工センター製造、発売元 五蕗六筍」から「氷温作り」

製品が発表されています。「0度C以下の低温、凍らせない温度(氷温)で二〇時間以上時間をかけ乾燥させることにより、とりたての味を保存し表面も内部もほどよく水分を抜き食べられるものです。添加物、防腐剤が使ってないので、生きたものそのものの味で。


カゼは伝染病ではない

「湯葉といっても乾燥ものがほとんどや。水にもどして一日30gまでならええやろ。その場合

は一日の蛋白質100gから30g減らさなあかん。

蛋白質のとりすぎによって、クシャミ、セキがようでよる。クシャミ、セキの連発の場合は、水が足らんか、運動が足らんか、そうでなければ蛋白質の取り過ぎや。そうやったら1日100gもやめて様子を見ることや」

ーーセキ、クシャミはカゼじゃないんですか。

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「そうや、カゼは伝染病ではない。蛋白質の取り過ぎ、糖分の過剰。この食事法は糖分カットやから、それでいてセキやクシャミが出る原因が食べものにあるとすれば、蛋白質の過剰以外考えられへん」

ーーふーうん。チーズはいかがなもんで.....。

「チーズは練りものはダメ。エダムチーズ。それも固い製品ならよろし。これも一日30gまで」

ーー判りました。その場合は一日の蛋白質は100gから30g減らせっていうのでしょう。先生の魂胆は判ってる。

「固形エダムチーズはおろしがねでおろして食べること。ナイフでけずって固形のまんまでは食べないことや」

ーー砂糖はもちろん駄目?でしょうね。

「駄目の王様や。そのものが糖分や。でもどうしても甘いもんが欲しい場合、アミノ酸化している秀れものがある。錠剤のパルスイートだ。顆粒のは駄目や。これは水アメが入っておる」

【註】錠剤は薬局扱いです。食品売り場にはありません。そこにあるのは水アメ入りです。

ホテルやレストランにあるパルスイートはこの水アメ入りですから使わないようにして下さい。パルスイート錠剤は薬局薬店扱いで「ダイエット甘味料としてポケットサイズで

P82

60粒入り約350〜400円(味の素販売・大正製薬提携のものが一般的です)。


果物ダーメよ

ーー味噌とか醬油はどうなんですか?

「味噌も醬油も防腐剤などの添加物をいっさい使ってないものがいいのや。一年以上寝かせたものがよい」

【註】醬油については「タカラブネ純正醬油」がよいです。現在加工塩を使っています。

おいしいし添加物なしの秀れものです。「入船醬油醸造場・高松市西宝町3-12-18」

味噌は「八丁味噌ーカクキュー」豆味噌のみ可。

「合資会社八丁味噌・岡崎市八帖町宇往還通り

(TEL0564-21-0151 FAX1355)」

ーーわたしは果物が好きなんですが、もちろん駄目ですよね。

「病気見舞いに果物を持って行くとすれば、それは病人に対して早く死ねということですわ。

イチゴ、リンゴ、ミカンみんな姿形は違っても砂糖づけでバイキンの大好物です。酸味をとるということで言えば、柑橘類のレモン、すだち、かぼすが良い」

ーーいよいよ大づめですが⋯⋯。お酒は日本酒は糖分が多いからいけないのは判ります。

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洋酒は蒸溜酒だからいくらかはいいんでしょう?

「アルコール類、味醂も含めてあきまへん。あれがようてこれが悪いというのはありまへん。

アルコールはすべて糖分。とにかくこの食養生で健康体に戻すまでは、とにかく厳禁です」

ーー可能性はありますか、生きる望みです。

「まあ、元気になってからの話ですわ、とにかく今はいけない。そう、それから一生食べたり、飲んだりしてはあかんもんは、筍、牛乳、乳製品!!」

ーーバッタリ!!筍食べたーい!!

【註】この項は別のところで詳しく述べられています。

違反したら元の木阿弥

「さて以上をあなたが実行して違反をしなければ、わたしはあなたを治します。生命が蘇るように元気になります。

お腹は八分目ではなく五分目です。二時間ぐらいでお腹がすく量です。お腹に残量を留めない程の量です。お腹がすいたら食べる。1日の食事を五〜六回以上に分けて食べます

お腹がすいてなければ食べてはいけません。お腹のすくのを待ってから食べる。これがコツです。そうそう温泉菜というのがありますね。信州の野沢菜などがそれです。これは味付けを濃い目にすることです。

以上、実行すれば元気になりますよ。途中でくじけないことね」


ーー栄養士さんに研究してもらったのですか。

「いいえ、わたしが自分で見付けて自分で確かめたものばかりです。何んといっても口から入

のが病気の犯人ですから。医者は犯人探しをするのが仕事なんやから、ハイ…」