双曲線上の点における接線の方程式を求めます。

 

まず忘れてはならないのは、点は双曲線H上にあることです。

・・・①

これがないと、点Pは、座標平面上のどこにあってもいいことになってしまいます。

 

次に接線の方程式の原型をこしらえます。接線は点Pを通る直線なので、

とおけます。

このままでもよいですが、よく考えると、双曲線Hは(平たく言うと)左右に開いた形をしているので、x軸に平行な直線は接線になりえません。よって、A≠0です。それなら最初から両辺をAで割って、xの係数を1にしておくと簡単です。接線の方程式を

・・・②

とおきます。

②はこのままでは、点を通る直線というだけで、接線とは限りません。が適切な値でなければ接線にはなりません。

 

双曲線Hと直線②の共有点をとします。かもしれないし、もし双曲線Hと直線②に2個目の共有点があればその点かもしれません。このとき、

 

が成り立ちます。Xを消去すると、

・・・③

ここで、双曲線Hと直線②との位置関係をいくつか見てみましょう。

図1:左葉と2点で交わる。

図2:左葉と接する。

図3:左葉と2点で交わる。

図4:左葉と1点で交わる。

図5:左葉と1点で交わり、右葉と1点で交わる。

このように、直線②を少しずつ動かすとき、接する前後では、点すのすぐ近くにもう1個の共有点があります。よって、③をYについての方程式と見れば、接することは、2次方程式が「重解」をもつことに対応しています。

【注意】③で、Y=tとすると、①と同じ式になってしまう。Y=tとしても、③の2個の解のうち少なくとも一方がY=tだとしか言えていないからです。そして、Y=tを解にもつことは①②から、もう決まっています。

2個の解の両方がY=tだというために「判別式=0」を使います。

 

(つづく)

国公立大学入試お疲れさまでした!

今日も試験が続いている人もいますね。

 

今回は、「すべて」と「ある」が混ざった命題についてです。

「すべて」と「ある」を入れ替えると意味が変わります。

 

次の2つの命題を比べてみましょう。

命題①

「すべての野球選手に対して、実力を100%引き出すバットが存在する。」

命題②

「あるバットは、すべての野球選手の実力を100%引き出す。」

 

これら2つは、まったく意味が異なります。

命題①は、個々の選手に応じて、最適なバットがそれぞれあるというイメージです。

一方、命題②は、どんな選手も納得の超高品質のバットがあるというイメージです。


これは、記号∀(すべて)、∃(ある、存在する)を使って次のようにも書けます。

ただし、Aは野球選手の集合、Bをバットの集合とします。

命題①

「∀x∈A ∃y∈B s.t. yはxの実力を100%引き出す」

命題②

「∃y∈B s.t. ∀x∈A yはxの実力を100%引き出す」

※「s.t.」は英語の「such that」の略です。

このように記号を用いて書くと、命題①②は、「すべて(∀)」と「ある(∃)」の順番が入れ替わった形になります。

 

高校の教科書では、「すべて」と「ある」の両方を含む命題は表立っては出てこないと思います。

しかし、大学入試問題では、命題①と②の違いがわからないと、解けないような問題も出題されています。

 

【補足】

∀は、anyやallやarbitraryの頭文字に由来するのでしょう。

∃は、existです。

s.t.は、so thatでもよいと思いますが、たいていsuch thatだと書かれています。

 

(おわり)

数列を表すのに、{an}のように「{ }」を使います。

「{ }」なしで単に aと書いたら、数列の一般項(第n項)を表します。

つまり、

{an}は、「a1a2a3a4a5・・・」という数の並び全体を表し、

anは、その並びの中の1個の数を表すのです。

 

「{ }」は集合でも使う記号です。

{an} は、{an|nは自然数} の省略形なのかもしれません。

 

(おわり)