国公立大学入試お疲れさまでした!
今日も試験が続いている人もいますね。
今回は、「すべて」と「ある」が混ざった命題についてです。
「すべて」と「ある」を入れ替えると意味が変わります。
次の2つの命題を比べてみましょう。
命題①
「すべての野球選手に対して、実力を100%引き出すバットが存在する。」
命題②
「あるバットは、すべての野球選手の実力を100%引き出す。」
これら2つは、まったく意味が異なります。
命題①は、個々の選手に応じて、最適なバットがそれぞれあるというイメージです。
一方、命題②は、どんな選手も納得の超高品質のバットがあるというイメージです。
これは、記号∀(すべて)、∃(ある、存在する)を使って次のようにも書けます。
ただし、Aは野球選手の集合、Bをバットの集合とします。
命題①
「∀x∈A ∃y∈B s.t. yはxの実力を100%引き出す」
命題②
「∃y∈B s.t. ∀x∈A yはxの実力を100%引き出す」
※「s.t.」は英語の「such that」の略です。
このように記号を用いて書くと、命題①②は、「すべて(∀)」と「ある(∃)」の順番が入れ替わった形になります。
高校の教科書では、「すべて」と「ある」の両方を含む命題は表立っては出てこないと思います。
しかし、大学入試問題では、命題①と②の違いがわからないと、解けないような問題も出題されています。
【補足】
∀は、anyやallやarbitraryの頭文字に由来するのでしょう。
∃は、existです。
s.t.は、so thatでもよいと思いますが、たいていsuch thatだと書かれています。
(おわり)