新課程になって、
数Ⅰに「整数」と「データ分析」が入ってきました。
数Ⅲは「行列」が滅して「複素平面」になりました。

 ちょっと遅いですが。

高校数学を考えるAccademia Nutsとしても、
現代の潮流に対応すべく、これらの新分野の習得を
企てています。

「整数」は前から入試には出てましたが、
教科書に載るのは新課程からなので、どんなことが書いてあるのか
調査が必要です。
たとえば、合同式は載ってるのか等。
この間、本屋で参考書をぱらぱら見ていたら、
「フェルマーの小定理」を扱ったページがありました。
教科書にも載っているのでしょうか?

「データ分析」は全くと言っていいほど知らないので、
勉強が必要です。

「複素平面」は、どんな問題が出るのか
今年の入試が楽しみです。
教科書では最終章が「ド・モアブルの定理」らしい?ので
そんなに難しいことはやってないような雰囲気ですが
どうなんでしょう?
旧旧課程では、受験生を苦しめたという噂を聞いているので
問題になると難しいのかもしれません。

 旧旧の過去問をやったらいいのかな。


こういったわけで、
勉強することが急務なのですが、
新規参入の分野のみの参考書がなかなかなく、
半分以上手持ちと同じ内容の本をもう一冊買うのはためらわれ、
まだ本がない状態です。

ネットで解説ページを探すか、持ってないような本を買うか
検討中です。
しかし、高校数学は卒業しているし、思い切って難しい変わった本を
買おうかな。
「入試に間に合わない!」とか「結局使わず終わった」という
ことにはならないし。(原理的に。)



そういえば、東大入試問題の本を買ったんだった!
何章が読んで、ツンドクになっている。
そろそろ読まないと・・・
ガウス記号の定義は、はじめて見るとわかりにくい。


<ガウス記号[x]の定義>
実数xに対して、
xを超えない最大の整数を[x]と書く。



でも、

x≧0の場合に限ってみると

見通しの良い理解の仕方がある。



[x]とは、正の数xの整数部分である。



たとえば、

[3.4](ガウス記号さんてんよん)はいくらか考えてみよう。


「3.4を超えない最大の整数」ということだけど、

ややこしいから、順番に、順番に。。


~ステップ1~
「3.4を超えない」とは、

3.4より“小さい”ということだ。

3.3とか、3とか、2とか、である。


~ステップ2~
「3.4を超えない整数」とは、

3.4より“小さい整数”のことだから、

3とか、2とか、である。


~ステップ3~
「3.4を超えない最大の整数」とは、

“3.4より小さい整数のうちで、一番大きい整数”だ。

それは、3である。



したがって、

[3.4]=3

というふうになる。


 3.4という数のうち、

 3を整数部分、0.4を小数部分という。


よって、[3.4](=3)は、3.4の整数部分を表していることになる。





ところで、

ガウス記号の定義が、

「~より小さい」でなく、

「~を超えない」になっている理由はなんだろうか?


それは、上のステップ1に関係がある。

「3.4を超えない」というとき、

3.4自信はOKだろうか?


答えは、

3.4は3.4を「超えて」はいないのでOK。

である。


 太郎君が82点取って、花子さんも82点取ったとき、

 太郎君は花子さんの点数を「超えた」といえるだろうか?

 もちろん、言えない。

 太郎は花子を「超えてはいない」

 それと同じである。



ところが、

「3.4より小さい」だと、3.4はダメということになる。

「3.4は3.4より小さい」なんていうのは、おかしいからネ。



こうして、

「~より小さい」と「~を超えない」は

意味が違うということはわかってもらえたと思う。

しかし、では、なぜ、

わかりやすい「~より小さい」でなく、

ややこしい「~を超えない」を定義にしたのだろう?


[x]は、xより小さい最大の整数を表す。


と定義しても良さそうなもんだ(?_?)




仮に、

[x]は、xより小さい最大の整数を表す。

を採用したとしよう。

すると、

[3]は、3より小さい整数(2とか1)のうち最大のもの

だから、

[3]=2

となってしまう。

最初にガウス記号は、整数部分という意味があると書いたけど、

これでは3の整数部分になっていない。


ガウス記号に“整数部分を表す”という機能がほしかったら、

「~より小さい」ではなく「~を超えない」を採用しなければならない。



「~を超えない」だったら、[3]=3である。





以上のような感じで、

ガウス記号は、

実数xに対して、
xを超えない最大の整数を[x]と書く。


と定められた!

のだと思う。。
|x|+|y|と|x+y|の大小についてグラフを使って考えます。


まず、基本的なこととして、

 |x+y|≦|x|+|y| ・・・①

が成り立ちます。いわゆる三角不等式というやつです。


ということは、

 |x|+|y|<|x+y| ・・・②

は成り立たないのですが、
(もし、成り立つなら不等式①と矛盾する)

なにか、x,yによらない定数Cを使って、

 |x|+|y|≦C|x+y| ・・・③

を成り立たせることはできないでしょうか?

つまり、
①より本来小さいはずの|x+y|を、2倍とか100倍とかして
|x|+|y|より大きくできないか、ということです。
ただし、何倍するかはx,yによらず一定でなければならないとします。
(もし、x,yによっていいなら簡単です。
 しかし、Cをx,yの関数にしてしまうと、③は、もはや
 x,yの不等式としての①の形を留めていません。)


グラフを使って考えてみます。

青線が|x|+|y|=k、赤線が|x+y|=sです。
表示されているのは、k=2、s=1.5の場合です。

見ての通り、
|x|+|y|=kは正方形を45°回転した図形、
|x+y|=sは、軸と成す角45°の2本の平行線
となっています。いずれも中心?が原点です。
k、sは切片に現れています。


これを使って、|x|+|y|と|x+y|の大小を調べてみましょう。


まず、P(x,y)を好きなところに一個取ります。
たとえば、(-2,3)と取ってみましょう。

この(x,y)に対して|x|+|y|と|x+y|の値を調べます。
点Pを通るように正方形(|x|+|y|=kのグラフ)を描きます。

すると、切片は5ですから、この(x,y)に対して|x|+|y|=5です。

次に点Pを通るように平行線(|x+y|=sのグラフ)を引きます。

切片は1ですから、|x+y|=1です。

よって、この(x,y)に対して|x+y|≦|x|+|y|となっていることが
グラフからわかりました。

同様の方法をいろいろな点で試みれば、
どの点に対しても|x+y|≦|x|+|y|となっていることが
納得できるでしょう。


さて、C倍して不等号を逆にする話ですが、
グラフを見つつ、Cをどんな値にすればいいか考えます。
平行線をC倍して、正方形の外に出せるでしょうか?

上のグラフにおいて、
例えば10倍してみましょう。
つまり、上図の赤線|x+y|=1の代わりに、
|x+y|=10を考えます。フグ

 フグ
 |x|+|y|≦10|x+y|が成り立つか!?という話だから、
 10|x+y|=1じゃないの?と思うかもしれません。
 しかし、|x+y|=1/10でグラフを描くと平行線は幅が狭まってしまします。
 なぜそうなるかというと、
 平行線の方程式|x+y|=1において|x+y|と1はイコールでつながっているので、
 同じものですが、ちょっと意味合いが違って、
 |x+y|のほうはx,yがあるので変数、1が値、と考えます。
 不等式のときの|x+y|は“値としての|x+y|”なのでむしろ1を入れるべきなのです。
 よって、|x|+|y|≦10|x+y|では、値としての|x+y|を10倍したので、
 方程式でも値の方を10倍して、|x+y|=10となります。

 似た話として、平行移動があります。
 点の平行移動と関数のグラフの平行移動で、足し算か引き算かが変わるのを
 疑問に思った経験はないでしょうか。
 平行移動では、変数から引くというのがルールなのですが、
 点の場合、方程式で書けば(変数を使って書けば)x=-2,y=3となるのを、
 (-2,3)というふうに値だけを使って書くので、結果的に足し算に見えるのです。
 方程式で考えれば、変数x、yから引いていることになります。



10倍したことで、正方形の外に出すことができました。
しかし、ほかの点でも“10倍”で足りるでしょうか?

平行線の幅が初期状態より10倍されるだけなので、
平行線の幅がもともと狭いと、10倍しても正方形の外に出ないかもしれません。
たとえば、Q(-2.3,2.7)で考えてみると、
正方形の方は、|x|+|y|=5のままですが、平行線は|x+y|=0.4と狭まります。

このとき平行線を10倍しても、|x+y|=4ですから正方形から出られません。

では、100倍ならどうだ!?ということになりますが、
実は、何倍しても、それをダメにする、より狭い平行線が存在するので
不等式|x|+|y|≦C|x+y|を満たす、x,yによらないCは存在しないのです。

究極的には、R(-2.5,2.5)をとってみて下さい。

こうなると、幅は0ですから何倍したって0です。


グラフを使って考えてきたのですが、
最初からRを見つけさえすれば、グラフを描かなくとも、
代入により、不等式|x|+|y|≦C|x+y|の反例を示せます。
証明だけなら、このようなCが存在しないことを示すには、
反例Rが一番簡潔でしょう。


注.Qも反例なのですが、反例になっていることを示すのは、
  Rの方が簡単ということです。