返還された朝鮮戦争の米兵遺骨 | 歴史ニュース総合案内

歴史ニュース総合案内

発掘も歴史政治も歴史作品も

 北朝鮮が7月27日、朝鮮戦争時に戦死した米兵の遺骨55柱を第一弾として返還した。朝鮮戦争の終結宣言に先立つ措置で、現在の北朝鮮では、約5300人の行方不明(MIA)米兵のうち最低でも200柱程度が埋葬されている。

 朝鮮戦争の停戦協定の締結日に、在韓国連軍兵士の一員として派兵された兵士の遺骨が、北朝鮮側で掘り出され、元山から韓国の烏山米軍基地に米軍機で引き渡され、8月にハワイのヒッカム空軍基地へ移送された。シンガポールでの首脳会談で米朝間に築かれた関係を深めるためのもので、同様の措置は2007年以来。6月20日にトランプ米大統領がミネソタ州で200柱の返還実現を伝えたが、これが具体化したものだ。

 米軍統計によると、朝鮮戦争では韓国領内を含めて約3万6500人が戦死確認され、更に7700人が行方不明つまり死亡した。米軍のMIAは他の戦争を含めて8万2000人ほど存在し、国防総省のDPAA局が回収とDNA鑑定に取り組んでいる。

 

 一方、金正恩委員長は7月、平安南道にある中国人民義勇軍の戦没者墓地を訪問し、毛沢東主席の長男・毛岸英の墓に献花した。