今回は、マニアックなアカペラーには必見のジャズハーモニーを取り入れた手法についてコツを紹介します。具体的な作り方は音楽理論が必要ですので、概要だけ説明します。
まず、この2つの楽譜を見てください。おなじみ「さくらさくら」です。左が普通にアレンジしたもので、右がお洒落な和音で構成したものです。ピアノ音源を楽譜の下のURLに記載しています。響きを確認してみてください。
http://soundcloud.com/acappella-arr/oqwrgvut6cdl
どうでしょう?全然違う雰囲気になります。このように和音を変えることをリハーモナイズといいます。リハーモナイズは、ジャズアカペラや少し慣れたアレンジャーが多用するアレンジなのです。
ここで注目したいのは、どんなコードが使われているかです。右の楽譜の3小節目を見てみましょう。1拍ずつコードが割り当てられています。かっこいい和音の使い方の1つとして、コードを短い期間でどんどん変えていく手法です。この時、使われる和音には●7(セブン)コードまたは、●m7(マイナーセブン)コードが用いられていることが多いのです。
ここからは、アカペラパーフェクトブック~アドバンス~を読んでいる方に向けてです。まずは、本書の五度圏と裏コードを使いましょう。少し応用になりますが、五度圏の表を参考にしながら、どんな風に構成されているか解いてみてください。実はセブンコードは連続で使うことができるんです。ターゲットコードは、Fadd9/Eb(もしくはF7(9)/Eb)です。そこからさかのぼってみましょう。
テンションコードを抜いたコード進行で考えると
F#m7 > B7 > Bb7 > E7 > F となります。ターゲットコードはFです。
もしくはターゲットコードをFadd9/Eb=Eb69(#11)と考えても問題ありません。
ここで解説すると長くなってしまいますので、五度圏や裏コードを使ったリハーモナイズがよく使われるということを覚えておいてください。
これについては、徐々に解説いていきます。
追記:
これをもう少し変えたのが
F#m7 > B7 > Bb7 > Eb となり、五度圏で解析しやすくなると思います。
是非見比べてみてください。