近年、インターネットや動画情報の普及により、ボイストレーニングの種類は多岐にわたり、複雑になりつつあります。
その中でも、アカペラに活用できる基本の「き」を今回解説します。
以下の4つを順に実践していただくことをお勧めします。
⓪ 肩の力を抜く
① お腹から声を出す
② 喉を開く
③ 口を開く
当たり前のことのように思われますが、意外とできていない人が多く、
これらができることで、ハモりがよりきれいになります。
⓪ 肩の力を抜く
歌うときには常にリラックスした状態で歌うことが大切です。
肩に力が入っていると、呼吸もしっかりできず、発声がうまくいきません。
肩の力を抜いて、リラックスした状態を維持しましょう。
① お腹から声を出す
お腹から声を出すことは、腹式呼吸とも呼ばれ、歌うときにはこの呼吸法を使うことが重要です。
簡単に言うと、息を吸うときはお腹が膨らみ、息を吐くときはお腹の息が口を通って出ていくイメージです。
これが腹式呼吸です。腹式呼吸で歌うことで、大きく安定した声を生み出すことができます。
一方、呼吸時に肩が上がり、胸が膨らむのは、胸式呼吸になります。
よくある指導方法として、
「仰向けになり、息を吸うとお腹が膨らむ感覚を体感してから、立ってそのイメージで実践してみてください」
と言われることがあります。
しかし、実際に、仰向け状態の時には腹式呼吸を体感できるものの、立った瞬間に同じようにしようとしても、
胸式呼吸になってしまい、うまくいかないことが多いです。
腹式呼吸の最も簡単な方法は、鼻から息を吸い、口から息を吐くことです。
鼻から吸うことで自然と腹式呼吸ができるようになります。
② 喉を開く
喉を開くとは、あくびをしている状態にすることです。喉が開くと、芯のある力強い歌声になります。
あくびをしている状態で歌うというのは想像しにくく、
実際にやろうとすると本当にあくびしてしまうことがあります。
その状態を維持できない人は以下の2つのいずれかを試してみてください。
・「ウォェ!」と軽く吐くイメージをしていただき、「ウォ」の状態をキープ
・オペラの歌唱をイメージしながら真似をし、喉の奥で声が出ている感じをキープ(あくまで喉の状態です)
③ 口を開く
口を開くこと(厳密には口腔内の空間を広げる)で聞き取りやすい発声になります。
会話でも口があまり開いていない人は言葉が聞き取りにくいことがしばしばあるはずです。
歌も一緒で、口が開いていないと歌詞がきれいに聞こえてきません。
アカペラも同じで、コーラスの歌詞がきれいに聞こえるには正しい発音で歌うことが大切です。
まずは、大きな口で「あ」「い」「う」「え」「お」をしっかり発音するようにしましょう。
1つ1つの言葉の発音をしっかりと行うことが大切になります。
リードボーカルであれば、発音はアーティストに合わせるようにしましょう。
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