基礎講座2「逆算」
還元計算を行うには逆算が欠かせません。算数における計算は、四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)だけです。まずはもっとも簡単なケースで、この四則演算の逆算の仕方を学びましょう。なお、逆算を機械的に行うやり方を見受けることがありますが、それはおすすめ出来ません。四則演算は計算の基本です。計算の意味を理解していれば、その逆算も、教わらなくてもおのずと出来るものです。それを機械的に行うようなやり方は、今後の学習においても弊害となります。計算や逆算の意味を理解するには、 図を描いてイメージでとらえるのが一番です。(1)足し算・引き算の逆算図は、3と2を加えると5になることを示しています。ここから、次の4つの足し算、引き算が考えられます。 3+2=5 2+3=5 5-3=2 5-2=3このように図でイメージすると、次のような逆算もおのずと出来るようになります。 (1)□+2=5 → □=5-2=3 (2) 3+□=5 → □=5-3=2 (3) 5-□=2 → □=5-2=3 (4) □-2=3 → □=3+2=5(2)掛け算・割り算の逆算図は、2を3倍すると6になることを示しています。ここから、次の掛け算、割り算が考えられます。①2×3=6 例)リンゴが2個ずつ入った袋が3袋あると、リンゴは合計6個②3×2=6 例)3つの袋にそれぞれリンゴが2個ずつ入っていると、リンゴは合計6個③6÷2=3 例)6個のリンゴを2個ずつ袋に入れると、3袋できる④6÷3=2 例)6個のリンゴを3袋に均等に分けると、1袋には2個入っているこれは、次の図式で考えると分かりやすくなります。この図式から、次のような逆算が出来るようになります。(1)□×3=6 → □=6÷3=2(2)2×□=6 2×□は□×2と等しいので、次のように考えます。 2×□=6 → □×2=6 → □=6÷2=3(3)6÷□=2 これは(2)と同じ図式になります。 6÷□=2 → 2×□=6 ここで(2)と同じように考えて、 □×2=6 → □=6÷2(4)□÷3=2 → □=2×3=6※(2)と(3)は一見別の問題のように見えますが、 図式化すると、本質は同じ問題であることが分かります。