還元計算を行うには逆算が欠かせません。

算数における計算は、四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)だけです。

まずはもっとも簡単なケースで、この四則演算の逆算の仕方を学びましょう。

 

なお、逆算を機械的に行うやり方を見受けることがありますが、それはおすすめ出来ません。

四則演算は計算の基本です。

計算の意味を理解していれば、その逆算も、教わらなくてもおのずと出来るものです。

それを機械的に行うようなやり方は、今後の学習においても弊害となります。

計算や逆算の意味を理解するには、

   図を描いてイメージでとらえる

のが一番です。

 

(1)足し算・引き算の逆算

 

 

図は、3と2を加えると5になることを示しています。

ここから、次の4つの足し算、引き算が考えられます。

   3+2=5

   2+3=5

   5-3=2

   5-2=3

 

このように図でイメージすると、次のような逆算もおのずと出来るようになります。

 

 

   (1) □+2=5 → □=5-2=3

   (2) 3+□=5 → □=5-3=2

   (3) 5-□=2 → □=5-2=3

   (4) □-2=3 → □=3+2=5

 

(2)掛け算・割り算の逆算

 

 

図は、2を3倍すると6になることを示しています。

ここから、次の掛け算、割り算が考えられます。

 

①2×3=6

 例)リンゴが2個ずつ入った袋が3袋あると、リンゴは合計6個

②3×2=6

 例)3つの袋にそれぞれリンゴが2個ずつ入っていると、リンゴは合計6個

③6÷2=3

 例)6個のリンゴを2個ずつ袋に入れると、3袋できる

④6÷3=2

 例)6個のリンゴを3袋に均等に分けると、1袋には2個入っている

 

これは、次の図式で考えると分かりやすくなります。

 

この図式から、次のような逆算が出来るようになります。

 

(1)□×3=6 → □=6÷3=2

(2)2×□=6

  2×□は□×2と等しいので、次のように考えます。

    2×□=6 → □×2=6 → □=6÷2=3

(3)6÷□=2

  これは(2)と同じ図式になります。

   6÷□=2 → 2×□=6

 ここで(2)と同じように考えて、

   □×2=6 → □=6÷2

(4)□÷3=2 → □=2×3=6

 

※(2)と(3)は一見別の問題のように見えますが、

 図式化すると、本質は同じ問題であることが分かります。