ペルーの孤児院時代・異文化が持つ鏡 | 笑顔里美☆世界中の子供達に夢と笑顔を!さとみ先生前向きパワー全開!愛♡と笑顔^^で人と人をつなぐ旅♡

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冒険と学びと愛と平和を愛する人。世界50ヵ国以上を歩く。ペルーの孤児院にて自分の天職を知る。多くの素晴らしき出会いを通し、幸せ探し自分探しの旅は南米でピリオドを打つ。今度は愛と笑顔で私が世界に恩返しをする番だ!

ペルー モケーグアの孤児院時代 異文化が持つ鏡 (その1)

 

ペルー モケーグアの孤児院時代 (1997~1998)

 

[ 異文化が持つ鏡 ]



 

何故人は旅をするのであろうか。

 

きっとそこには自分を偽る事が出来ない 「鏡」 が在るからだ。

 

様々な鏡と出会う為に 

 

人は旅をするのかも知れない。

 

 

この世界に存在する全てのものは、

 

皆 それぞれの鏡を持っている。

 

そして

 

自分自身もまた 独自の鏡を持っている。

 

 

しかし己が持つ鏡を通して 

 

自分自身を認識する事は 非常に難しい。

 

 

人は 自分以外が持つ鏡に映し出される姿を通して

 

己を認識していくのである。



 

隣の部屋で寝ている六十二歳の同居人、

 

中国系ペルー人のアルフォンソのいびきを背に

 

私は毎夜、日本に居る親友宛にジャーナルを綴っている。

 

この時間が唯一の日本との接点である。

 

世界のあらゆる場所で日本人と出会えるこの時代において、

 

唯一の日本人在住者としての生活は、

 

ここモケーグアが初めての経験である。



 

モケーグアでの孤児院生活は 朝5時半の起床に始まり、

 

夜の8時半頃まで忙しく働く 毎日である。

 

慌しい日々を過ごしているはずなのに、

 

不思議な事に 

 

私の中では 時間をたっぷりと感じる事が出来ている。

 

時間の長さというのは一定ではなく、

 

本当に相対的であるようだ。

 

 

アインシュタインは正しいのだと思う。

 

 

 

誰もが一日に24時間の時間を持っているわけではないようだ。

 

ここペルーでの生活において、

 

私の一日は、24時間ではなく、

 

30時間であるし、

 

40時間にもなり、

 

日によっては50時間にも60時間にも感じられている。

 

 

全くを持って、

 

不思議な感覚である。

 

 

 

日本に居る時も 毎日様々な事をこなし、忙しい日々を送っていた私。

 

常に次へ次へ、前へ前へ進もうとしていた自分が在った。

 

ところが、 

 

焦燥感が常に私を付きまとっていたのである。

 

 

しかし

 

ここペルーでの生活においては

 

こんなにも慌ただしく、日本に居た時よりも何倍にも感じる長い時間を

 

忙しく過ごしているのにも関わらず、

 

焦燥感の陰すら消えているのである。



それは一体なぜなのか?

 

自分が培われた文化から離れ、異なった文化の中に身を置く事で、

 

自分の認識や考えを 新たな側面から見る事が出来る機会を得られる。

 

人は自分が何者であるかを 

 

自分の内側からはなかなか見い出せない。

 

ほとんどの場合 自分以外の対象物から発せられるもの、

 

対象物が持つ鏡に映し出されるものより、

 

己を認識する。

 

私はアステカ民族が持つ鏡を通して 

 

その謎が少しづつ解けてきた。