恐るべしアナ雪 | 中年男は電気羊の夢を見るか?

中年男は電気羊の夢を見るか?

社会から、ちょっと外れた中年男が、夢見るブログです。

私はこの映画、観てない。


何故、観に行かないのか。

それは、頭でっかちの下がり眉毛にギョロッとした釣り目の

ディ○ニー独特のキャラデザインが基本的にキライだから。

これは単に個人的な好みの問題であって、

作品や企業の否定ではないので誤解無き様に。



さて、

何故、この作品がこれほどまでヒットしているのか。

ちまたに溢れるレビューを見た所、

「物語がタイタニック以上に感動的」とか、

「CGアニメの躍動感がスタジオジ○リ以上」

といったような所謂、大絶賛している感想は

あまり見かけない。

それどころか、

ストーリーや内容を必要以上に褒め称えるものは

むしろ少なく、かの伊○院光氏などは

「こんな毒にも薬にもならない映画は久しぶり」

と言い放っている。

しかし、オリコンが発表した、2014年上半期の

映画興行ランキングでは、


5位『名探偵コナン 異次元の狙撃手』(41億円)
4位『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(43億円)
3位『テルマエ・ロマエII』(44億円)
2位『永遠の0』(87億円)


これにに対して、

1位『アナと雪の女王』(260億円~)


と、桁外れの数字を叩き出した。

……いや、過去形ではなく、

興行収入はこれから夏休みに向けてまだまだ延びてるようで、

歴代2位の『タイタニック』(262億円)を抜く勢いだとか。

ブルーレイも販売早々、いきなり100万本売ったという。


これほどまでに大ヒットしている理由、それは恐らく…… 

空気 

だろうと私は思う。

この作品はミュージカル・アニメだそうで、

親子で劇場に行き、ヒロインと、そして他の観客たちと

一緒になって歌える、そんな一体感を味わえる

オープンな映画という一面を売りとしているらしい。

コレは素直に凄いなと思った。

というのも、

一般的に、日本人の考える映画館でのマナーは、

静かに観る事

コレに尽きる。ケータイを鳴らしたり、

菓子をポリポリしたり、ヘタすりゃクシャミすら

他の観客に迷惑がられてしまう。

そんな雰囲気が暗黙のルールとして保たれているある種、

特別な空間だ。その映画館に集まった、

互いに知らない者同士である観客達が

一緒になって歌いながら観る映画。

それはそれで映画コンテンツのレアな価値観となり得る。


更に考えてみれば、

映画館では映画は静かに観る、というマナーは

子供向け映画には通用しない。

コ○ン や ク○しん を観に行って

周りのガキがうるさくて集中できなかった!

という経験をお持ちの方も多いと思うが、

残念ながら、そういった作品では

子供たちの勝ちである。

そういう映画を落ち着いてじっくり観たい大人は、

公開期間の終わり頃(客が減った頃)を見計らって

コッソリ行くしかない。

それと同じ現象がこの作品にも言えると言う事だ。

この映画は、字幕よりも

吹き替えの方が支持されている様で、

要は、ヒロイン(の声の松たかこさん)と一緒に

歌う映画なのだ、という価値観が、

もはや確立していると言っていいだろう。

静寂を基本マナーとする映画館という空間内で

じっくり映画を楽しみたい少数派が、

ザックリと大雑把に映画を楽しみたい大多数派に、

隅に追いやられるという逆転現象が

生じている訳なのだ。

そうして、普段は殆ど映画館に足を運ばないような

大雑把派の大多数の人々が、実際に味わった臨場感を

ネット上に拡散させ、所謂、口コミに反応した人々が

劇場に向かい、2次的、3次的な新規客とリピーターを

加速させて、人気が右肩上がりとなり、

その興行成績に、配給会社の宣伝担当が奮起して

主題歌をTVラジオ等で押しまくり、

更に頭の軽いマスコミが盲目的に現象を肯定して騒ぎ立て、

その影響で、みんな観に行ってるから自分も行かなくては!

という風潮が社会に生じ始め、……

気がつくとこんなんなっちゃった。

という具合の、所謂、群集心理による脅迫観念というか、

一種の集団ヒステリーというか、そういった「空気感」が

日本全土を覆った。


というのが、私の考えるアナ雪大ヒットの図式です。


ちなみに、原因は空気感だけではなく、

もっと根本的なポイントがあると感じます。



それは、この映画がディ○ニー作品 だという事です。



ディ○ニー作品だという事は……、

そう。

近い将来、ディ○ニーランドに、この映画のアトラクションが

必ず登場する、という事が容易に想像出来るわけです。

映画のうちからキャラクターやシチュエーションを

押えておけば、アトラクションでの楽しみも倍増。

ディ○ニーにはその類の熱烈なファン層の支持が存在する

という強み、それこそが、この大ヒットを根底で支えている

と考えていいでしょう。


テーマパークとして、ディ○ニーランドはまさに独り勝ち状態。

コンテンツの恩恵を受けたテーマパークが、

今や、テーマパークありきでコンテンツを作る、

という逆転のノリが見事に成立していますよね。

そうしたエンターテイメントの組織的な完成形がここにある

と考えて良いかもしれません。




という事で、その大ヒットテーマ曲の動画を
ユー○ューブより共有アップ音譜








ついでに拭き替え版も音譜







キャラデザインが嫌いってだけで、

作品そのものは絶対、観たくない

って訳ではないですよ。


実際、このテーマ曲はメロディ、イイもんね。






日本のアニメ制作関係者は、

この映画の大ヒットって悔しいだろうね。

アニメ作品だから、その国の言葉に吹き替えちゃえば、

メイド・イン・どこの国だろうと、観る側は殆ど

抵抗を感じないもんね。

日本はアニメ先進国だけどミュージカルという部分には

あまり頓着してこなかったから、

完全にアメリカ(=ディ○ニー)にしてやられた

って感じだし。

それに、今の日本の現状はル○ン、コ○ン、ク○しん等、

既成の人気漫画だのみという引け腰でもあるから、

目新しさに欠けるしね。



今後、間違いなくアナ雪の二番煎じ作品が

作られていくだろうけれど、今のままじゃ、

日本アニメはディ○ニーには太刀打ちできないだろうな。