振り返れば私は不倫の相手をしていた。
長い間「私は不倫はしたことはないが不倫の相手はしたことがある」という認識だった。
相手の夫から見れば「妻の不倫相手」なのだから全く言い訳にもなっていないのだが。自分から積極的にはやってないよ、という自己弁護のつもりだったのだろう。
最初の結婚相手は4歳年上。知り合った頃は既婚者で、「◯◯ちゃん、Pure(私)を好きになるならちゃんと離婚しなさい」と周りに諭された。親と同居する狭い建売住宅の我が家に泊まりに来た。「子どもが出来ないからそのままでも大丈夫だよ」とセックスした。隣の部屋には親がいるのに。
会費制で仲間内の結婚式を挙げ、アパート住まいから中古の分譲団地に移った。
言語コミュニケーションができなかった私に「あなたとは壁に向かって喋ってるみたいだ」と責められた。妻は雄弁でボキャブラリー豊富だった。
当時は発覚しなかったお互いのパーソナリティ障害が離婚の原因となって7年ほどで離婚することになる。
(続く)
