隠蔽体質? | ゼネコン君

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某大手建設業社員のブログ

昨年末 ゼネコン各社による施工ミス等が続発し、最近は 殆どニュースとして聞く事も無くなり、金融不安に端を発する 倒産等に 興味が移りつつあったのですが 今まであった 施工ミスを教訓とすることなく また新たな ニュースがありました


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打ち杭施工ミスし虚偽報告/さがみ縦貫道路橋梁工事で大成建設

 国土交通省横浜国道事務所は三十一日、さがみ縦貫道路(首都圏中央連絡自動車道)の橋梁(きょうりょう)打ち杭(くい)工事で、大成建設が施工ミスした杭の深さを偽って報告していたと発表した。大成建設も同日会見し、隠ぺいがあったことを認め、謝罪した。同事務所は同社への処分を検討するほか、強度に問題があれば補強などで対応させる方針。

 問題になっているのは、大成建設横浜支店が二〇〇八年二月~〇九年三月の工期で請け負い、寒川町倉見の相模川沿いで行われている基礎工事。

 地中に打ち込んだ百八本の杭(長さ約三十メートル)のうち十六本で、設計図の読み違いなどが原因で深さに最大十七センチのずれなどが生じたが、同社は余った鉄筋を切断するなどして対処。さらに現場で撮影した施工管理記録の写真を破棄し、黒板の数値を規格値に書き換えて撮り直した写真と入れ替えるなどして、同事務所に虚偽の報告をしていたという。

 九月に「工事に不具合がある」と匿名の情報提供があり、同事務所があらためて同社に記録提出を求めたところ、本来の写真と、撮り直した虚偽の写真の二種類が存在することが発覚した。通常は施工ミスがあった場合、業者からの報告を受けて、強度に問題があれば補強工事などを施させているという。

 同社によると、担当者(41)の判断で写真を撮り直していたが、作業所長(57)ら上司も認識していた。少なくとも十四枚の不正写真が確認されており、本来の写真の大半はデータ消去されていた。

 会見した同社の小林将志専務は「安易に判断して数値を書き換えてしまった。不正報告はあってはならないことで慚愧(ざんき)に堪えない」と述べた。社内調査では強度に問題はなかったというが、同事務所から指示があればコスト負担を含めて補強工事などを行うほか、施工中のすべての同種工事を調査する。

【2008.10.31 神奈川新聞】





圏央道の工事でくいを虚偽報告 大成建設が国交省に
 大成建設(東京)は31日、神奈川県寒川町の圏央道高架橋の橋脚基礎工事をめぐり、一部のくいに不具合があったにもかかわらず、規格内とする虚偽の報告を発注者の国土交通省横浜国道事務所にしていたと発表した。

 同社の土木本部長小林将志専務が横浜市内で記者会見し「横浜支店の現場監督が安全上問題ないと安易に考えた。ただ強度に問題はないと判断している。現在、施工中の同種の工事についても確認する」と説明した。

 同社と国道事務所によると、くいは鉄筋コンクリート製で長さ30―45メートル、直径約1.2メートル。橋脚の土台の基礎として136本を施工する計画だった。

 施工済みの108本のうち16本が図面を読み違えたことなどが原因で、鉄筋部分の深さが最大約17センチ不足した。しかし、施工記録を改ざんした写真を撮影したり、くいの一部を切断したりして工事が正しく行われたように国道事務所に報告したという。

 9月下旬、工事で不具合があると匿名の連絡があり、国道事務所が大成側に調査を指示していた。
【2008.11.01 毎日新聞】



圏央道:橋脚基礎工事で施工ミスを改ざんし報告…大成建設
 ゼネコン大手の大成建設(東京都新宿区)は31日、圏央道の橋脚基礎工事で、施工ミス部分の数値を改ざんして発注者の国土交通省横浜国道事務所に報告したと発表した。社内調査では強度に問題はないと判断したが、国道事務所は詳細な調査を指示した。

 両者の発表によると神奈川県寒川町の一部区間(約600メートル)で、鉄筋コンクリート製のくい108本(長さ約30~40メートル)のうち、16本の鉄筋を設計図より最大17センチ浅い位置に設置。設計図通りに施工したように装い、現場を写真撮影する際に黒板などに記入する数値を改ざんして報告書に添付していた。小林将志・大成建設土木本部長は会見で「あってはならないこと」と陳謝した。

 国道事務所に9月下旬、匿名電話で指摘があった。悪質と判断すれば指名停止処分なども検討する。

【2008.11.01 読売新聞】

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今回のは 施工不具合があったものを 意図的に 改ざんし 隠蔽しようとしている点で今までのものより ひどいですね

無いに越したことはないのですが 人の手で創られる以上 施工ミス・間違いというものは 発生するのは仕方の無い事だと思いますが、それを隠蔽しようとするのは別問題です 

昨年末から 色々と 施工ミスなどが続発し それより以前では 耐震偽装問題などもあり 建設業の体質自体のあり方が問われている 時に スーパーゼネコンが 改ざん・隠蔽を行ったという 事実は とても重く受け止めるべきだと思います

建設業だけではなく 食品偽装など 連日のように報道されている 状況の中で 改ざん・隠蔽を行うという企業体質をもった大成建設  ゼネコン業界に身をおくものとして 寂しいかぎりです

大成建設には 猛省が必要ですね