不動産・建設業の 経営環境の悪化をいろいろ書いてきましたが、 そろそろ スーパーゼネコンにも大きな影響が出ているようです
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大成建7期ぶり最終赤字に 今期、海外土木事業の採算悪化
大成建設は25日、2009年3月期の連結最終損益が130億円の赤字(前期は244億円の黒字)になる見通しだと発表した。従来予想は170億円の黒字。資材価格の高騰などを受けて海外土木事業を中心に採算が悪化している。国内取引先の新興不動産会社の破綻などに伴う処理を特別損失として約90億円計上するのも響き、02年3月期以来7期ぶりの最終赤字となる。
売上高は従来予想の1兆8300億円を1200億円下回り、前期比横ばいの1兆7100億円を見込む。海外で発注者側の要請による仕様変更などを受けた費用負担が増加し、この費用負担を巡って交渉が長期化する事例が複数発生している。このため今期中を見込んでいた海外土木事業部門の一部の売上高の計上を来期以降に見送ったことが減収要因となる。
業績予想の修正についての発表資料
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+170億から -130億への 一転赤字への発表 体力があると思われていたスーパーゼネコンでさえ300億円もの 下方修正する必要があるほど 建設業の状況は深刻であることを表しているような気がします
この300億円もの下方修正額は 今期の業績下方修正額のランキングで 20位前後に入る大きな金額です
(ちなみに 最高は 東京電力の -1300億円から -4250億円の 修正額2950億円で、 上位の企業は原油の高騰が直接的に影響する エネルギー関連企業が多いです)
不動産会社の破綻に伴う特別損失が90億 、その他210億が 資材価格の高騰などを受けて海外土木事業を中心とした採算の悪化ということになるのですが
確かに資材価格 かなり上がっていますが その中で大きな要因と思われるもので 鋼材類は 年初から 50~60%で そのほかの資材類は 15%程度でおさまっているはずです
資材類の高騰だけで これだけの損失が発生するとは思えません
おそらく 資材類の高騰の影響のほかに 経営判断ミス・事業方針ミス 等 他の要因も含まれているように思います
25日のこの業績予想の下方修正を発表し 25日の株価は下げ幅拡大につながり 一時239円まで下げ終値で 259円(前日比-6 24日終値265円) 、26日は「悪材料出尽くし」との受け止め方が広がり 一時 9/21の週の最高値になる278円をつけ 終値268円(前日比+9)、業績修正発表前の24日終値の水準を上回っている
とりあえず 業績下方修正は 良い方向に判断されているようですが、暫くは 大成建設の株価注目でしょう
(ちなみに 大成建設の株価は 上場しているスーパーゼネコンの中で最低です
スーパーゼネコンの株価他の比較はまた別の機会に・・・・・)
もしかしたら スーパーゼネコンも関係なく倒産する日も 近いかもしれません・・・・・